静止衛星
読み:せいしえいせい
外語:geostationary satellite

 地上からの見かけ上の位置が変わらない人工衛星。「静止軌道衛星」ともいう。
目次

概要
 この衛星は、地球の自転速度と同じ速度で、地球を公転している。このため、地球から見かけの位置が変わらない。
 つまり、この衛星は決して宇宙で静止しているわけではないので注意。なぜこのような誤解を招く名前にしたのかは定かではない。
 必ず赤道上に存在し、地上約36,000kmの静止軌道上をまわる。

特徴

方角
 現在、静止軌道には無数の衛星が群がって存在している。
 日本からは、南方向に衛星は見えるが、日本の上空だけでも、日本の衛星のほかに、支那南鮮はじめ、欧米など各国の衛星が見られ、その電波を受信できる。
 静止軌道は限られた資源であるので、必要のなくなった衛星はこの軌道から移動することが国際条約で定められている。

東経と位置
 軌道の位置は赤道の真上と決まっているので、静止衛星の位置を表わす指標は「東経」または「西経」という経度のみである。
 例えば、東京付近なら東経およそ139度なので、真南は東経およそ139度となる。大阪付近なら東経およそ135.5度なので、真南は東経およそ135.5度となる。
 そして東経は、小さい方が西側、大きい方が東側となる。
 よく使われている、東経110度のBSデジタル/CS110や、東経124度/東経128度のスカパーの衛星は、日本の殆どの地域からみて「南南西」方向であり、124/128よりも110の方がさらに西側ということになる。

日本の上空
 日本の上空にある、主だった静止衛星は次の通りである(2012(平成24)年現在)。
東経位置衛星名衛星の主用途
110°N-SAT-110110度CSデジタル放送
BSAT-3a/BSAT-3bBSデジタル
124°JCSAT-4Aスカパー!プレミアムサービス(旧SKYサービス)
128°JCSAT-3Aスカパー!プレミアムサービス(旧PerfecTV!サービス)
132°N-STAR d号機 (JCSAT-5A)衛星携帯電話N-STAR
136°N-STAR c号機衛星携帯電話N-STAR
140°ひまわり6号 (MTSAT-1R)予備機
143°きずな(WINDS)超高速インターネット衛星
144°SUPERBIRD-C2 
145°ひまわり7号 (MTSAT-2)気象観測
146°技術試験衛星VIII型「きく8号」通信実験
150°JCSAT-1B 
154°JCSAT-2Aミュージックバード
158°SUPERBIRD-A3 
162°SUPERBIRD-B2MTV等

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