白菜
読み:ハクサイ
外語:chinese cabbage
アブラナ科アブラナ属の二年草。
野菜
として広く栽培され、日本では冬を代表する野菜として愛食されている。
目次
情報
分類
旧階層
新エングラー分類法
クロンキスト分類法
生態
特徴
普及
形状
風味
情報
分類
▼はAPG分類法における階層で、従来の階級にないもの。
ドメイン
:
真核生物
Eukaryota
界:
植物界
Plantae
門:
被子植物門
Angiosperm
▼: 真正双子葉類 eudicots
▼: 基幹真正双子葉類 core eudicots
▼: バラ群 rosids
▼: 第2真正バラ群 eurosids II
目:
アブラナ目
Brassicales
科:
アブラナ科
Brassicaceae
属:
アブラナ属
Brassica
種: ラパ rapa
変種: ハクサイ var. pekinensis
旧階層
古い分類法での階層構造は次の通り。
新エングラー分類法
門:
被子植物門
Angiospermae
綱: 双子葉植物綱 Dicotyledoneae
亜綱: 古生花被植物亜綱 Archichlamydeae
目:
ケシ目
Papaverales
科: アブラナ科 Cruciferae
クロンキスト分類法
門: モクレン門 Magnoliophyta
綱: モクレン綱 Magnoliopsida
亜綱: ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
目: フウチョウソウ目 Capparales
科: アブラナ科 Brassicaceae
生態
ラパはアブラナや
蕪
などの原種で、白菜はこの変種と考えられている。
原産は
支那
で、東洋系蕪(var. glabra)と青梗菜(var. chinensis)が交雑して産まれたとみられている。元々は結球しないか、しても弱かったが、やがて16世紀から18世紀頃に掛けて結球性を持つものが現われた。品種改良が進み、現在の白菜に至ったとされている。
現在でも、それぞれ結球、半結球、不結球、として、様々な種が栽培されている。
アブラナ(菜の花)のような黄色い四弁の花を付ける。
特徴
普及
日本にも誕生当初の16世紀頃(日本では戦国時代)から伝えられたとされる。本格的に栽培が始まったが
明治期
(19世紀)になってからだが、白菜は交雑しやすいため種の維持が困難で、殆どが失敗した。
だが、日清戦争・日露戦争において
支那大陸
で白菜を食べて日本兵はその味を気に入り、これが後に日本に普及する切っ掛けになったとされている。
日本でも、離れ小島で栽培するなど様々な努力の末、育種に成功して普及した。宮城、愛知、石川で、それぞれ松島群、野崎群、加賀群と呼ばれる三大品種群が作られ、今に至っている。
こうして育種に成功し日本で本格的に普及が始まったのは20世紀になってからで、白菜の歴史は新しいのである。
形状
近縁の
キャベツ
は球状に結球するが、白菜は円筒形に結球するのが特徴である。
しかも、一般に大型で、丈は40cmから50cm程度ある。
葉はキャベツのように緑色をしているが、内側ほど白くなる。また内部の葉の色が黄色となる黄心型が最近の主流となっている。
半結球の場合、胴部は締まり、頭部が開くという特徴を有する。
風味
大型で味は淡泊。
漬け物、鍋物、炒め物、煮物、スープの具、
サラダ
など、様々に使われている。
海外では、例えば朝鮮では白菜の漬け物として
キムチ
が有名。
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