染色体異常
読み:せんしょくたい-いじょう

 染色体が異常であること。及び、それによって誘起される様々な先天性疾患のこと。
目次

概要

染色体
 染色体の数や形状等が異常(畸形)になると、生体に必要な物質(アミノ酸)の産生が正常に行なえなくなり、生体に様々な疾患を引き起こす。
 放射線被曝で染色体が破壊されたり、または受精時点で既に染色体が異常であったりした場合に、このような状態になる。

分類
 染色体異常は、大きく、次の二種類に分類される。
  1. 染色体の部分異常 染色体が部分的に異常を来たすものである。
     減数分裂の際の交叉の失敗で発生する例が多いとされる。
     部分的に重複する「部分トリソミー」と、部分的に欠失する「部分モノソミー」がある。
  2. 染色体の不足または過剰異常 染色体が不足、または過剰となる異常である。
     通常、細胞の染色体は2本一対(二倍体)だが、これが一本しかない「モノソミー」や、3本になる「トリソミー」、4本になる「テトラソミー」、5本になる「ペンタソミー」などがある。

主な異常

常染色体異常
 ヒトの場合、22対の常染色体があり、これが異常化するのが「常染色体異常」である。

常染色体トリソミー
 本来2本であるはずの染色体が3本になるのがトリソミーである。発見者の名前を付けて呼ばれることが多い。

常染色体部分モノソミー
 常染色体のある染色体のうち、一部分のみが欠失しているもの。
 染色体はX型をしているが短腕(p)と長腕(q)があり、5番染色体のうち片方の短腕が欠失している場合は5pモノソミーといい、これを「5p-」と表記する。

性染色体異常
 男性はXY、女性はXXとある2本の性染色体が、少なかったり多かったり畸形であったりするのが「性染色体異常」である。

過剰

性染色体モノソミー

特徴

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