大統一理論
読み:だいとういつりろん
外語:GUT: Grand Unification Theory
この宇宙には4種類の基本相互作用が存在する。このうち、重力相互作用を除いた3種類(電磁相互作用、弱い相互作用、強い相互作用)の相互作用を、ゲージ理論の同じ記述で表現(統一)しようという理論。
概要
電気と磁気の力が等しいことはマックスウェルにより証明された。
1967(昭和42)年にはワインバーグとサラムにより、電磁相互作用と弱い相互作用は統一された。この力は「電弱力」または「電弱相互作用」と呼ばれ、その理論は統一理論と呼ばれる。
そして現在の研究対象は電弱相互作用と強い相互作用の統一であり、これが大統一理論である。
特徴
予言
この理論では、「陽子崩壊」や、「モノポール」「宇宙ひも」などの存在を予言している。
検証
この理論の証明のためには、陽子崩壊の観測が必要となる。
標準模型(標準モデル)では陽子の寿命は∞とされているが、大統一理論では、陽子の崩壊が予言されており、この観測が続けられている。
日本では陽子崩壊観測施設として東京大学のスーパーカミオカンデなどがあるが、2009(平成21)年現在、まだ陽子崩壊は確認できていない。
最終的には重力をも含め4つの力全てを統一した「超大統一理論」仮説も出されおり、その候補として「超弦理論」や「M理論」が有力視されている。
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