固定抵抗器
読み:こていていこうき

 抵抗値が固定され、変更できない抵抗器
目次

概要
 回路の中に組み込まれて使用される抵抗器である。
 回路の設計上、使用されるべき抵抗値が決まっている場合に使用されるもので、ある程度の機能を有する電子回路では必ず使われており、無いものを探すほうが困難なほどにありふれた部品である。
 次のようなものがよく使われる。

特徴

リード部品
 一般的によく見られるリード部品の場合、小型であり、部品本体に数値などで抵抗値を表示することは困難であることから、4〜6本の色帯で抵抗値等の部品の特性を表示する。
 通常のものは最初の2本、高精度のものは最初の3本が有効数字を表わし、次が10の冪乗、そして許容差(誤差)を表わす。
 最後の5本目もしくは6本目が広い色帯や断線帯、色点になっているものは温度係数を表わすが、殆どの場合省略されている。

他の部品
 巻線抵抗器(セメント抵抗器琺瑯抵抗器)などの大型抵抗器には、直接値が書かれている。
 チップ抵抗や抵抗アレイでは、3〜4桁の数字(2〜3有効数、1乗数)で表示される。またRを使って小数点表示の代用とする表記もあり、この場合は全て有効数字となる。例えば4R7で4.7Ω、R33なら0.33Ω、R015なら0.015Ωとなる。

色帯

表示方法
 有効数字は0=黒、1=茶、2=、3=橙色、4=黄色、5=、6=)、7=、8=灰、9=白、となる。10の冪乗は前述の数字が10の乗数として使われる。
 許容差はアドホックな割り当てになっていて、表を参照しないと分かりづらい。よく見られるものは、金は±5%、茶は±1%である。
 例えば、表示が「茶黒橙金」なら、10×103Ω±5%、つまり10kΩ±5%を表わすことになる。2桁の数値はE24のテーブル、3桁の数値はE96のテーブルから選ばれる。
 

色表
有効数字10の冪乗許容差温度係数10−6/℃
01±250
110±1%±100
2102±2%±50
3103±0.05%±15
4104‐−±25
5105±0.5%±20
6106±0.25%±10
7107±0.1%±5
8108±1
9109
     
10−1± 5%
10−2±10%
     
色なし±20%

覚え方
 ちなみに抵抗器のカラーコードの覚え方として、次のようなものがある。
 また1を頭、0を最後にし、茶赤橙 黄緑 青紫 灰 白黒、と区切りで覚える方法もある。

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