ポリ塩化ジベンゾフラン
読み:ポリえんかジベンゾフラン
外語:PCDF: polychlorinated dibenzofuran

 毒性が強い物質とされるダイオキシン類の一つ。略称はPCDF。二つのフェニル基が二ヶ所で接合し、一つは単結合、もう一つはエーテル結合(-O-)している構造をもつ。そしてフェニル基に計8つある水素が1〜8個塩素(Cl)に置換したものをいう。
 
 理論上は135種類の同族体あるが、このうち最も毒性が高いと考えられているのは2,3,7,8-四塩化ジベンゾフラン(以下2,3,7,8-TCDF)である。
 
 上記2,3,7,8-TCDFの場合、分子式C12H4OCl4分子量305.98。CAS番号は51207-31-9。常温常圧では白色結晶。人体に有毒で、発がん性、催奇形成、生殖毒性などがあるとされている。
 135種類のPCDFのうち、ダイオキシン中最強とされる2,3,7,8-TCDD(2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン)を1.0とした毒性等価係数(TEF)が次の10種類のPCDFの同族体に定められている。WHO-TEF(1999)によると、2,3,7,8-TCDFは0.1、1,2,3,7,8-PCDFは0.05、2,3,4,7,8-PCDFは0.5、1,2,3,4,7,8-HCDFは0.1、1,2,3,6,7,8-HCDFは0.1、1,2,3,7,8,9-HCDFは0.1、2,3,4,6,7,8-HCDFは0.1、1,2,3,4,6,7,8-HCDFは0.01、1,2,3,4,7,8,9-HCDFは0.01、1,2,3,4,6,7,8,9-OCDFは0.0001、である。他のPCDFは毒性等価係数0である。

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