パリトキシン
読み:パリトキシン
外語:PTX: Palytoxin

 海産物に含まれる毒性物質の一つ。フグ毒の数十倍の毒性がある。
目次

概要

基本情報

誘導体、関連物質の例

特徴
 一本の主炭素鎖が多数のエーテル結合で縮環した化学構造を持つ海産ポリエーテルの一つ。
 知られる限りでは最大の分子量を持つ、同様に海産毒素のマイトトキシンに匹敵する分子量と毒性を持っているが、マイトトキシンとは違い、さほど環構造を有していない。
 古くはシガテラの原因物質の一つとされていたが、近年ではシガテラとは別の中毒として扱われるようになった。

死亡例
 日本では、ブダイ科の魚「アオブダイ」や、主として相模湾以南の熱帯海域に分布するカワハギ科の「ソウシハギ」などの内臓にも含まれており、これらを捕食し、食中毒になる例がある。
 万が一食べてしまうと、手足の痺れ、呼吸困難などを引き起こし、死に至ることもある。
 たとえばアオブダイは渦鞭毛藻を捕食するため肝臓にパリトキシンが蓄えられていることがあるため、内臓を食べるのは危険とされている。
 2012(平成24)年3月20日、長崎県新上五島町の男性(78)が釣ったアオブダイを煮付けや刺身にして家族3人で食べ、うち男性が翌日に死亡した。一緒に食べた妻(70)と息子(39)は一命を取り留めた。
 アオブダイによる食中毒の死者は、1986(昭和61)年以来とされる。

安全性

適用法令
 特になし。

危険性

有害性

環境影響

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