ティタン
読み:ティタン
外語:Titan
土星
の第6衛星で、土星最大の
衛星
。「タイタン」ともいう。
目次
概要
基本情報
特徴
構成成分
大気
地殻と核
探査
ティタン探査機
地表
湖・海
ティタン人?
探査機
発見
発見者
名前
概要
基本情報
規模
赤道半径: 2,575km
偏率: (不明)
体積
: (不明)
質量
: 1.35×10
23
kg、2.34×10
−4
土星質量(理科年表)
密度
: (不明)
赤道重力: (不明)
脱出速度
: (不明)
移動速度等
自転周期
: (不明)
赤道傾斜角: (不明)
公転周期
: 15.9454日
平均軌道速度: (不明)
会合周期
: (不明)
公転軌道
半径
: 1,221.83Mm
離心率
: 0.0289
傾斜角: 0.29 (土星の赤道)
実視等級
(V): 8等 (理科年表)
特徴
構成成分
大気
窒素
を主成分とする濃い
大気
(約1.5
気圧
)を持つ。濃い大気を有する唯一の太陽系衛星であるとともに、窒素を大気主成分とするのは
太陽系
では
地球
とティタンのみである。
上層大気で起こる光化学反応の結果
メタン
などの
炭化水素
が生じている。メタンと窒素から生成したと見られる
有機物
や褐色のもやの存在が以前から知られており、誕生直後の地球大気(
原始地球
の大気)と似た環境が維持されているものと見られている。
また、メタンなどが
雲
となり、それが
雨
となって地表に降り注ぎ湖が形成されており、これらのことから生命の可能性も指摘されている。
さらに、
すばる望遠鏡
による観測では、高緯度の上層大気には756km/h(1814km/hBeat)にもなる激しいジェット気流が存在することが明らかとなっている。
地殻と核
岩石
の核がある。
その周囲をH
2
Oを主成分とするマントルが被い、表面は氷である。
探査
ティタン探査機
1997(平成9)年10月15日、土星探査機
カッシーニ
に連結して打ち上げられたのが、ティタン探査機
ホイヘンス
である。
カッシーニから切り離されたホイヘンスは2005(平成17)年1月14日にティタン大気圏内に突入、大気分析をしながら降下し、無事にティタン表面に着陸した。
落下地点は、期待されていた「メタンの海」ではなく陸地だったが、表面温度は約-170℃、メタンの川が流れた跡と見られる地形が観測された。
地表
濃厚な大気による厚い雲に遮られ、これまでは地表の様子を正確に観測することができなかったが、カッシーニによる初の地表観測が行なわれた。
結果、ティタンにはメタンなどの有機物を含む海と、島や半島のような海岸線を持つ陸地が存在することが明らかとなった。また落下中に撮影された写真から、陸地から海岸線に向かって流れる河川のようなものの存在も明らかとなっている。
これは液体メタンの流れた跡と考えられ、この河口付近は地球のデルタ地形に酷似しているとされている。これらのことからティタンではメタンの雨が降っていると考えられている。
湖・海
米ジョン・ホプキンス大学応用物理学研究所のラルフ・ローレンツ(Ralph Lorenz)博士によると、表面には
液化
した炭化水素がメタンやエタンとして何十もの湖として存在するとしている。
一つの湖で約1300億トンにもなり、地球の
天然ガス
埋蔵量に匹敵するとされる。炭化水素は石油や天然ガスの主成分であり、つまりタイタンには地球を上回る石油があるのと同じことになるとあって、注目を集めている。
ティタン人?
ティタンは非常に寒く、液体の水は存在しない。窒素や有機物を含む雲や海などはあり、生命を育む可能性のある環境は存在する。
但し水の氷は表面に存在すると考えられており、これが大気中で精製された有機物と反応するとアミノ酸が生成されることが期待される。
もしメタンの海が実在し、ここに生命が誕生したならば、水を使用する地球の生命とは異なる生命として進化していることも期待される。
探査機
ホイヘンス
カッシーニ
発見
発見者
1655(明暦元)年に
クリスチャン・ホイヘンス
によって発見された。
名前
英名Titanは、
ギリシャ神話
で、ウラノス(天の神)とガイア(大地の女神)の間に生れた大力の巨人に由来する。
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