エリスリトール
読み:エリスリトール
外語:erythritol

 葡萄糖を原料に、酵母を用いた驢ア酵により生産される糖で、四炭糖糖アルコールの一。工業製法については食品総合研究所と日研化学が共同で特許を持っている。
 分子式C4H10O4分子量122.12。CAS番号149-32-6。
 
 エリスリトールは糖アルコール中でも甘い部類に属し、かつ甘度は砂糖の75%〜80%程度。また水に溶かした際の吸熱量が大きい(キシリトールよりも大きい)ため、冷感のある、あっさりした甘味がある。またカロリーは日本基準で0kcal/g(欧州基準だと0.4kcal)であり、すなわちノンカロリーである。代謝インシュリンに依存しないため、糖尿病患者の血糖値を上昇させないという利点がある。
 味が良く、しかも糖アルコール中では緩下作用(下痢)を起こしにくいという利点があり、多く摂取できるという特徴もある。耐熱、耐酸、低吸湿性などの特徴を備え、しかも虫歯にならないというこの究極の甘味料は清涼飲料水などに多く使われている。
 摂取されたエリスリトールは小腸で速やかに吸収されるが、体内で酵素作用を受けにくいため代謝されず、ほぼそのままで尿中に排泄される。これが日本でカロリー0として扱われる由縁である。
 エリスリトールは天然物質であり、果実や茸類に多く含まれている。また醤油味噌などにも含有する。用途としては、ガム、キャンディ、チョコレート、ゼリー、ジャム、清涼飲料水などがある。
 かつてはアサヒ飲料の「オー・プラス」で緩下作用(下痢)が問題となることがあったが、直接の原因はエリスリトールではなく、ニアウォーターに糖アルコールを使用してしまった事にあったようだ。

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