イネ科
読み:いね-か
外語:Poaceae
被子植物
のうち、イネを含む一群。分類体系により内容は異なるが、新エングラー分類法、クロンキスト分類法、APG分類法いずれにも存在する。
目次
情報
分類
旧階層
新エングラー分類法
クロンキスト分類法
種
特徴
分類方法
クレード
品種
情報
分類
▼はAPG分類法における階層で、従来の階級にないもの。
ドメイン
:
真核生物
Eukaryota
界:
植物界
Plantae
門:
被子植物門
Angiosperm
▼: 単子葉類 monocots
▼: ツユクサ群 commelinids
目:
イネ目
Poales
科: イネ科 Poaceae
旧階層
古い分類法での階層構造は次の通り。
新エングラー分類法
門:
被子植物門
Angiospermae
綱:
単子葉植物綱
Monocotyledoneae
目: イネ目 Graminales
科: イネ科 Gramineae
クロンキスト分類法
門: モクレン門 Magnoliophyta
綱: ユリ綱 Liliopsida
亜綱: ツユクサ亜綱 Commelinidae
目: カヤツリグサ目 Cyperales
科: イネ科 Gramineae
種
稲
(米)はもちろん、麦(
小麦
・
大麦
)、
玉蜀黍
(とうもろこし)などに代表される科。
他に、竹やススキなども含まれる。
この科にはおよそ600属1万種があるとされ、
単子葉植物綱
の中でも上位に位置する規模である。
特徴
分類方法
イネ科の更なる分類方法は諸説ある。
代表的な分類法としては12の亜科に分ける方法で、亜科の下にさらに分類群として連を置き、12亜科約40連とするのが代表的である。連をさらに分類して亜連とする研究もある。
また、多数ある亜科をまとめた上位の分類群としてクレード(clade)が使われることがある。
クレード
分類学ではまだ階級がないクレードの分類も含めると、次のように分類できる(学名ABC順)。
clade分類なし
(和名なし) Anomochlooideae
(和名なし) Pharoideae
(和名なし) Puelioideae
BEP clade
タケ亜科 Bambusoideae
エールハルタ亜科 Ehrhartoideae (別名、イネ亜科 Oryzoideae)
イチゴツナギ亜科 Pooideae
PACCAD clade
(和名なし) Aristidoideae
ダンチク亜科 Arundinoideae
ラッパグサ亜科 Centothecoideae
ヒゲシバ亜科 Chloridoideae
(和名なし) Danthonioideae
キビ亜科 Panicoideae
所属不明
(和名なし) Micrairoideae
BEP/PACCADは、それぞれ属する亜科の頭文字を並べた造語。MicrairoideaeはPACCADに含める説と、亜科として認めない説がある(代表的な12亜科には含まれていない)。
小麦
などコムギ属、
大麦
などオオムギ属、
ライ麦
などライムギ属、
燕麦
などエンバグ属を含むムギ一般はイチゴツナギ亜科に、
稲
などのイネ属はエールハルタ亜科(イネ亜科)に、黍や芒、
玉蜀黍
はキビ亜科に、竹はタケ亜科に、それぞれ分類される。
品種
イネ科の中でも栽培品種として最も多く栽培・収穫されているものは小麦であり、世界人口約60億人のうちの約半分の主食となっている。
次いで多いのは稲であり、それに次ぐ玉蜀黍(とうもろこし)と共に三大穀物と呼ばれている。
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