A型インフルエンザウイルス
読み:エイがたインフルエンザ-ウイルス
外語:Influenza A virus
インフルエンザウイルスのうち、A型インフルエンザウイルス属に属するウイルスの総称。
情報
現在のウイルス学では、次のように分類される。
分類
- 綱: 第5網(1本鎖RNA -鎖) Group V
- 域: リボビリア Riboviria
- 門: ネガルナウイルス門 Negarnaviricota
- 亜門: ポリプロウイルス亜門 Polyploviricotina
- 綱: インストウイルス綱 Insthoviricetes
- 目: アーティキュラウイルス目 Articulavirales
- 科: オルソミクソウイルス科 Orthomyxoviridae
- 属: A型インフルエンザウイルス属 Influenzavirus A
亜型
A型ウイルスの粒子表面には、赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という糖蛋白がある。
それぞれ複数の亜型が確認されており、これを著している時点では、HAには18の亜型が、NAには11の亜型が知られる。
H1〜18、N1〜11のように番号で表わし、二つを組み合わせて(例、H1N1)亜型を表わす。
特徴
命名法
ウイルスは、様々な「変異株」がある。年や地域により遺伝子に変異があるため、それらを正確に区別する必要がある。
そこで、宿主から分離されたインフルエンザウイルスは、次の情報を含めて命名される事となった。
- 型 (A型、B型、C型)
- 宿主 (ヒトの場合は省略する)
- 分離場所
- 分離番号
- 分離年 (西暦、2桁または4桁)
- 亜型 (H1N1など)
例えば「A/whooper swan/Akita/1/2008(H5N1)」の場合は、大白鳥から秋田(Akita)で2008(平成20)年の1番目に分離されたH5N1亜型のA型インフルエンザウイルス、ということになる。
主な亜種
例えば、ソ連型はH蛋白が1、N蛋白が1という番号で呼ばれ、その組み合わせがH1N1となる。
両者は様々な組み合わせがあり、ヒト以外にも、ブタ、トリなど様々な宿主に広く分布している。特にA型は人畜共通感染症(人と動物の共通感染症)で、渡り鳥が媒介していることが知られる。
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