炭素14
読み:たんそ-じゅうよん
外語:14 C

 炭素同位体の一つ。自然放射能の一つ。
目次

情報

概要
 炭素の放射性同位体である。全炭素中、1.2×10−10%、つまり0.00000000012%存在する。
 鉱物などに含まれる炭素14(14C)を用いた年代測定「炭素年代測定」がよく使われている。
 なお、炭素の半減期は約5730年であるが、炭素法では国際的取り決めにより半減期5568年として計算することになっている。

特徴

崩壊
 半減期は5730年で、β崩壊する。
 その殆どはβ崩壊し、電子(β粒子)と反電子ニュートリノ( ̄(ν)e)を放出して、窒素の安定核種である窒素14(14N)になる。

生体への影響
 科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、炭素14の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
 つまり、有機物で10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.0058ミリシーベルト(5.8マイクロシーベルト)である。

生成
 核分裂核融合で生じるのではなく、中性子との反応によって生じる。
 太陽のような恒星中でももちろん生じているが、地球でも大気中にて生じており、このため半減期はさほど長くはないにも関わらず、地球上に存在している。
 地球には、宇宙から常に宇宙線が降り注いでいる。これによって大気圏上空では様々な反応が生じており、この反応中に発生した中性子と、大気中の窒素が反応し、炭素14が生じる。
 14N + n → 14C + 1H
 この反応で、陽子と中性子が入れ替わる。

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