セロトニン
読み:セロトニン
外語:5-HT: serotonin
アミン類の
神経伝達物質
の一つ。生理的活性アミン(biogenic amines)の一種で、インドールアミンに属する。
動/植物に広く分布する。専門家は「5-HT」と略して呼ぶ。
目次
概要
基本情報
セロトニン
セロトニン塩酸塩
誘導体、関連物質の例
性質
発見
機能
血液脳関門
効果・効能
概要
基本情報
セロトニン
分子式: C
10
H
12
N
2O
分子量
: 176.22
融点
: (該当資料なし)
沸点
: (該当資料なし)
CAS番号
: 50-67-9
化学名: 5-hydroxytryptamine
セロトニン塩酸塩
分子式: C
10
H
12
N
2O
・HCl
分子量: 212.68
融点
: (該当資料なし)
沸点
: (該当資料なし)
CAS番号
: 153-98-0
誘導体、関連物質の例
トリプトファン
性質
発見
セロトニン血清(serum)中の血管収縮物質として発見されたためserotoninと命名された。
化学構造は1948(昭和23)年に決定されている。
機能
脳
、
松果体
、腸のエンテロクロマフィン細胞で、生体内では
必須アミノ酸
の一つである
トリプトファン
から生合成される。
中枢神経
系ではセロトニンニューロンの
神経伝達物質
として機能し、腸では腸管運動を促進する
ホルモン
、
血小板
では
毛細血管
を収縮させ止血機構に関与する。
人体中には約10mgのセロトニンが存在し、その9割が消化管粘膜にある。残りの1割弱が
血小板
中、数%が
中枢神経
系にある。
血液脳関門
脳にはセロトニンが必要だが、セロトニンは
血液脳関門
を突破できない。
そのため、食品などから摂取しても、それが脳に影響を及ぼすことはない。
セロトニンを作る必須アミノ酸トリプトファンは、血液脳関門を通ることができる。
効果・効能
セロトニンは抑制物質で、ストレス時に発生する不安物質
ノルアドレナリン
を抑制し、不安を回避するために分泌される。つまりリラクゼージョンの効果がある。
しかしストレスが続いたりするとセロトニンの生産が追いつかず、セロトニン不足となり不安やイライラなどの
鬱病
症状を発症する。
また、
自閉症
でもセロトニン異常が発生することが自閉症マウスを用いた実験で明らかになっている。自閉症マウスはセロトニン量が、マウス発達期の生後1〜3週間は脳の全域で通常の85%程度に減少、生後8週間程度の大人の自閉症マウスでは
小脳
や
中脳
で少なくなることを明らかにした。
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