有機酸(カルボン酸)の一つで、炭素数8で直鎖の飽和脂肪酸。飽和脂肪族モノカルボン酸。中鎖脂肪酸。エチルヘキサン酸、カプリル酸とも。弱酸。
- 組成式: C8H16O2
- 構造式: CH3(CH2)6COOH
- 分子量: 144.24
- 比重: 0.91 (20℃)
- 融点: 16℃〜17℃
- 沸点: 239.7℃〜240℃
- CAS番号: 124-07-2
- ICSC番号: (登録なし)
オクタン酸
- 外観: 無色の油状液体で、不快な腐敗臭がある
- 溶解性:
- 構造的要素
俗称はカプリル酸だが、IUPAC、CAS共に、使うべきでない慣用名の扱いである。
- オクタン酸エチル
- オクタン酸エーテル
- テトラオクタン酸ペンタエリスリチル
- トリオクタン酸トリメチロールプロパン
- ペルフルオロオクタン酸(PFOA)
毒性があるほか、変異原性も陽性であり、摂りすぎは健康に悪いと思われる。
工業的にはエステルの合成などに使われているが、長鎖脂肪酸は腸内で細菌の繁殖を抑える働きがあることから、これらの治療などに使われることもある。
辛い目に遭うことを「辛酸をなめる」という。
そこで、辛酸の分子式は何か、というのは理学を志す者、とくに化学系では定番のネタである。
この辛酸とは辛い目に遭うことをいい、物質の名前ではもちろんない。
しかし実は、中文(支那語)で「辛酸」とは、この「オクタン酸」のことを言う。中文で「我〓辛酸」と書けば、恐らく「私はオクタン酸をなめる」の意味になる(はず)。ちなみに「辛酸」には中文では「苦味」や「渋味」といった意味もある。
- 消防法(危険物の規制に関する政令)
- 危険物 第四類(引火性液体) 第三石油類、危険等級3
- 海洋汚染防止法(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律)
- 引火点: (該当資料なし)
- 発火点: (該当資料なし)
- 爆発限界: (該当資料なし)
- 刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: 皮膚を刺激する
- 感作性: (該当資料なし)
- 毒性
- 急性毒性
- 静脈内注射 マウス LD50 600mg/kg体重
- 経皮 ウサギ LD50 5g/kg体重
- 経口 ラット LD50 10080mg/kg体重
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: 陽性
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)
- 規制値
- 一日許容摂取量(ADI): (該当資料なし)
- 暫定耐用一日摂取量(PTDI): (該当資料なし)
- 急性参照値(ARfD): (該当資料なし)
- 暴露許容濃度(TLV): (該当資料なし)
- 最大許容作業濃度(MAK): (該当資料なし)
- 分解性: (該当資料なし)
- 蓄積性: (該当資料なし)
- 魚毒性: (該当資料なし)
用語の所属
カルボン酸
脂肪酸
飽和脂肪酸