顕微鏡
読み:けんびきょう
外語:microscope

 非常に小さなものをレンズで拡大してみる器械のこと。
目次

概要
 様々な顕微鏡があるが、顕微鏡にはそれぞれに応じた性能限界がある。
 例えば電子顕微鏡では表面の凸凹しか観察できない、透過型顕微鏡では非常に薄い膜にしなければならない、X線で観察するには試料は結晶でなければならない、などがあるため、用途に応じて使い分けられる。

特徴

光学顕微鏡
 岩石中の微結晶や、小さな生物細菌などを観察するには、光学顕微鏡を用いる。
 これは物体表面から反射された(可視光線)をレンズで拡大して観察する装置で、光の散乱や屈折といった光の波動の性質(光の干渉効果)を利用している。
 分解能(微小距離の限界)は用いる光の波長に依存する。人間に見える短波長の限界は約400nmなので、この大きさが光学顕微鏡の空間分解能の限界といえる。

電子顕微鏡
 原子分子の大きさは、光学顕微鏡の限界の4倍程小さい(100nm程度)ため、可視光線では観察できない。
 理論上はX線のような波長の短い電磁波を使えば良いが、X線は肉眼では見えない上、X線に対してレンズの効果を持つ物質は存在しないので、光学顕微鏡のシステムでは何れにしても観察は不可能である。
 そこで、短波長波動の性質を持ち、レンズが使えるものとして、高速電子を使った電子顕微鏡が作られた。これは電子の波としての性質を利用している。但し、観察できるのは表面の凸凹のみで、かつ熱的に平均化されていなければならない。

その他の顕微鏡
 その他の顕微鏡として、規則的な配列を持つ分子を観察するための、散乱されたX線の干渉パターンを用いる干渉顕微鏡などもある。

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