可視光線
読み:かしこうせん
外語:visible ray
電磁波のうち人間の肉眼で見える光のこと。
範囲
どの程度まで見えるかは人によって様々である。大雑把には、次の範囲程度。
- 波長: 約380nm〜約770nm
- 周波数: 約790THz〜約390THz
JIS Z 8120「光学用語」には次のようにある。
一般に可視放射の波長範囲の短波長限界は360〜400nm, 長波長限界は760〜830nmにあると考えてよい。
但し、天文学などではシリコン半導体を使ったCCDカメラで撮影可能な1μm程度までの赤外線領域も可視光線と呼ぶことがあり、分野によっては異なる範囲を指すこともある。
特徴
人間の視覚
人間の肉眼では、長波長が赤く、短波長が青く見え、虹の七色と同じく赤橙黄緑青藍紫の順に色が見える。
物質の色は、もっぱら電子の働きに起因している。
可視光線の周波数と色の関係は概ね次の通り。但し、人により差がある。
| 770 | | 640 | | 590 | | 550 | | 490 | | 430 | | 380 | nm |
| 0.77 | ─ | 0.64 | ─ | 0.59 | ─ | 0.55 | ─ | 0.49 | ─ | 0.43 | ─ | 0.38 | μm |
| 赤 | 橙 | 黄 | 緑 | 青 | 紫 | |
空の色
例えば空の色を考える。
昼間の空は青い。これは、空気中には多数の微粒子(窒素分子や酸素分子など)があり、太陽からやってきた光は、この微粒子で押し曲げられる。そして、短波長の青ほど押し曲げられ散乱の度合が高い。これが四方八方から見えるため、空は青く見える。
一方夕方では、太陽の角度が低いため、昼間と比べて太陽光が空気中を通る時間が長い。青い光は散乱されるため遠くに届かないが、赤い光は散乱される程度が低いため、遠くまで届く。そのため夕焼けや朝焼けの空は赤いのである。
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