過活動膀胱 |
辞書:科学用語の基礎知識 医学・情報編 (BMEDI) |
読み:かかつどうぼうこう |
外語:OAB: overactive bladder |
品詞:名詞 |
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病態 |
症状 |
次のような症状が現われる疾患である。
この症状が疾病として認知されたのはごく最近であり、International Continence Society(一般的な邦訳は国際尿禁制学会)によって承認された。
症例 |
健康な成人の膀胱容量は、400ml〜600ml程度である。
成人の場合で、通常は200ml〜300ml程度で尿意が発生するが、これが100ml前後という僅かな量で膀胱の収縮が始まり尿意を呈し、我慢が出来なくなる。
病因 |
原因はまだ未解明である。
膀胱が不随意に収縮してしまうことで尿意切迫感をもたらすのが主たる病態で、どのような病態までを過活動膀胱(OAB)と呼ぶかが泌尿器科医間で合意が取られていない状況ではあるが、いずれにせよ病因は明らかになっていない。
大きく、脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経に何らかの問題が生じる「神経因性」と、膀胱や尿道そのものに何らかの問題が生じる「非神経因性」とに分けられている。
診察・治療 |
薬物療法 |
この治療はもっぱら泌尿器科で行なわれている。現在は、薬物治療が可能となっている。
具体的には、膀胱の神経に作用して膀胱の収縮を抑えることで、膀胱容量を増やす。
なお、カルシウム拮抗剤は本来は高血圧などの治療に用いる血管拡張剤である。
ボツリヌス毒素膀胱壁内注射療法 |
薬物療法では効果が不十分、あるいは口渇や便秘などの副作用のため使用の継続が難しい場合、特に難治性の過活動膀胱では、この療法が使われる。
手術方法は、膀胱内に膀胱鏡を入れ、細い針を用いて膀胱の筋肉にボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を注射する。麻酔が必要で、局所麻酔から全身麻酔まで、必要に応じて選択される。
ボツリヌストキシンは、神経末端からアセチルコリンの放出を阻害することで筋肉を動かなくし、筋弛緩作用を示す猛毒だが、まぶたや顔の筋肉の痙攣治療などにも実績がある。
リンク |
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