天王星 |
辞書:科学用語の基礎知識 天文学天体名太陽系編 (USTLNSS) |
読み:てんのうせい |
外語:Uranus |
品詞:固有名詞 |
太陽系の第7惑星。太陽系では、木星・土星に次いで三番目に大きな惑星である。
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情報 |
基本情報 |
地球と比較して、赤道半径は約4倍、体積は63倍、質量は14.54倍である。
衛星 |
2003(平成15)年までで27個の衛星が確認されている。
衛星も含め、太陽系の天体の名前は古代神話からとられた名前が一般に付けられている(小惑星や彗星などは除く)。しかし天王星に限っては違い、シェイクスピアやアレキサンダーポーペの作品の登場人物から採られている。
番号 | 衛星名 | 距離 | 半径 | 質量 | 発見者 | 年 | |
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(Mm) | (km) | (kg) | |||||
6 | S/1986 U7 | コーデリア (Cordelia) | 49.8 | 22 | ボイジャー2号 | 1986 | |
7 | S/1986 U8 | オフィーリア (Ophelia) | 53.8 | 21 | ボイジャー2号 | 1986 | |
8 | S/1986 U9 | ビアンカ (Bianca) | 59.2 | 26 | ボイジャー2号 | 1986 | |
9 | S/1986 U3 | クレシダ (Cressida) | 61.8 | 40 | ボイジャー2号 | 1986 | |
10 | S/1986 U6 | デスデモーナ (Desdemona) | 62.7 | 32 | ボイジャー2号 | 1986 | |
11 | S/1986 U2 | ジュリエット (Juliet) | 64.4 | 47 | ボイジャー2号 | 1986 | |
12 | S/1986 U1 | ポーシャ (Portia) | 66.1 | 68 | ボイジャー2号 | 1986 | |
13 | S/1986 U4 | ロザリンド (Rosalind) | 69.9 | 36 | ボイジャー2号 | 1986 | |
27 | S/2003 U2 | キューピッド (Cupid) | 74.8 | 5 | M.R.Showalter | 2003 | |
14 | S/1986 U5 | ベリンダ (Belinda) | 75.3 | 40 | ボイジャー2号 | 1986 | |
25 | S/1986 U10 | パーディタ (Perdita) | 76.4 | 10 | ボイジャー2号 | 1986 | |
15 | S/1985 U1 | パック (Puck) | 86.0 | 81 | ボイジャー2号 | 1986 | |
26 | S/2003 U1 | マブ (Mab) | 97.7 | 5 | M.R.Showalter | 2003 | |
5 | ミランダ (Miranda) | 130 | 236 | 6.3×1019 | カイパー | 1948 | |
1 | エアリエル (Ariel) | 191 | 579 | ラッセル | 1851 | ||
2 | アンブリエル (Umbriel) | 266 | 585 | 1.27×1021 | ラッセル | 1851 | |
3 | ティターニア (Titania) | 436 | 789 | 3.49×1021 | ハーシェル | 1787 | |
4 | オベロン (Oberon) | 583 | 761 | ハーシェル | 1787 | ||
22 | S/2001 U3 | フランシスコ (Francisco) | 4276 | 11 | M.Holman | 2001 | |
16 | S/1997 U1 | キャリバン (Caliban) | 7231 | 36 | グラッドマン他 | 1997 | |
20 | S/1999 U2 | ステファーノ (Stephano) | 8004 | 16 | グラッドマン他 | 1999 | |
21 | S/2001 U1 | トリンキュロ (Trinculo) | 8504 | 9 | ホールマン他 | 2001 | |
17 | S/1997 U2 | シコラックス (Sycorax) | 12179 | 75 | P.Nicholson | 1997 | |
23 | S/2003 U3 | マーガレット (Margaret) | 14345 | 10 | S.S.Sheppard | 2003 | |
18 | S/1999 U3 | プロスペロー (Prospero) | 16256 | 25 | ホールマン他 | 1999 | |
19 | S/1999 U1 | セテボス (Setebos) | 17418 | 24 | カベラーズ他 | 1999 | |
24 | S/2001 U2 | ファーディナンド (Ferdinand) | 20901 | 11 | M.Holman | 2001 |
天体の特徴 |
構成成分 |
地球と比較すると、赤道半径は4倍、体積は63倍、質量は14.54倍になる。
しかし軽元素のガスと氷で出来ているため、密度は1.27にすぎず、重力は地球の90%程度と弱い。
天王星は青っぽい緑に見えるが、これは大気中のメタンによる。天王星は岩石質の核を持ち、そのまわりに氷(水)、メタン、アンモニアなどによるマントルがある。
大気 |
マントルを覆うように周囲には水素、ヘリウム、メタンなどによる大気がある。
ボイジャー2号の観測で、最大7900km/h(19Mm/hBeat)の風が吹いていることが観測された。
自転軸 |
天王星は、自転軸が公転面に対して98°も傾いている。そのため、公転面を転がっているような状態になっている。
この影響で、天王星での半年ごとに、片方の極が太陽光を浴びる昼であり夏となり、もう片方は夜となり冬となる。尤も、天王星は太陽から遠いため、昼夜の気温差は2℃以内である。
横倒しになった理由として、惑星形成期後期に、原始天王星に原始惑星が衝突し、その衝撃で自転軸が傾いたとする説があり、有力な説となっている。
この説によると、原始天王星の公転軌道面を貫くように原始惑星が衝突、衝撃で自転軸が傾いた。そして追突で散らばった塵は徐々に赤道面に集まり、これが天王星の衛星やリングを作った、とされる。
環 |
天王星には環があることが以前より確認されていたが、ボイジャー2号の接近観測により新たに1本の環と10個の新衛星が発見されている。
現時点では、天王星を訪れた観測機はボイジャー2号一隻だけである。
探査 |
発見 |
1871(明治4)年にフリートリッヒ・ヴィルヘルム・ハーシェルによって発見された。
名前 |
英名Uranus(ウラノス)は、ギリシャ神話の天の神に由来する。
リンク |
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