ネプツニウム
読み:ネプツニウム
外語:Np: Neptunium

 銀白色の金属元素の一つ。超ウラン元素の一つ。
目次

情報

基本情報

一般情報

原子情報

物理特性

同位体
 質量数は、225から244までが確認されており、その中に核異性体も存在する。
 安定同位体は存在しない。全ての同位体が放射性同位体である。
 崩壊の種類については一例。これとは異なる崩壊をすることもある。
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
225Np α崩壊221Pa
226Np α崩壊222Pa
227Np α崩壊223Pa
228Np β+崩壊228U
α崩壊224Pa
229Np α崩壊225Pa
β+崩壊229U
230Np β+崩壊230U
231Np β+崩壊231U
232Np β+崩壊232U
233Np β+崩壊233U
234Np4.4日β+崩壊234U
235Np1.084年EC崩壊235U
α崩壊231Pa
236Np11.5万年EC崩壊236U
β崩壊236Pu
α崩壊232Pa
22.5時  
237Np微量214.4万年α崩壊233Pa
自発核分裂(SF) 
30Mg核放射207Tl
238Np2.117日β崩壊238Pu
239Np2.3565日β崩壊239Pu
240Np β崩壊240Pu
240mNp β崩壊240Pu
241Np β崩壊241Pu
242Np β崩壊242Pu
243Np β崩壊243Pu
244Np β崩壊244Pu

性質

崩壊
 237Npはネプツニウム系列と呼ばれる崩壊系列を形成する最初の核種である。
 しかしネプツニウム自体の半減期があまり長くないこともあり、自然界ではその存在は確認されていない。

酸化状態
 ネプツニウムのようにf軌道に電子を持つ原子は、酸化状態が多数ある。
 最も安定な酸化数は5価で、他に3価/4価/6価が存在し、状態に応じて色が変化する。
 3価は、4価は黄緑色、5価は、6価はピンク色を呈している。

特徴

安全性

適用法令

危険性

有害性

環境影響

発見
 1940(昭和15)年、アメリカの科学者、エドウィン・マッティソン・マクミラン(Edwin Mattison McMillan)とフィリップ・ホーグ・アベルソン(Philip Hauge Abelson)によって、238Uに中性子を衝突させるという方法で作りだされた。
 製法は、238U+n→239U→239Npであり、239Uのβ崩壊による崩壊後生成物として得られた。
 これが、人工的に作られた最初の超ウラン元素となった。
 化学名Neptuniumは、1846(弘化3)年に発見された惑星である海王星Neptuneから名前を取り、名付けられた。この海王星の名は、ローマ神話の海洋の神ネプトゥーヌス/ネプチューンに由来する。これはギリシャ神話ポセイドンに相当する。

主な化合物

前後の元素
 
 92 ウラン ‐ 93 ネプツニウム ‐ 94 プルトニウム

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