海王星
読み:かいおうせい
外語:Neptune

 太陽系の第8惑星。太陽系では太陽から最遠の惑星である。
目次

天体の情報

基本情報
 地球と比較して、赤道半径は約4倍、体積は58倍、質量は17.15倍である。

衛星
 衛星は2003(平成15)年9月までに13個が確認されている。うち9個に名前がある。

衛星一覧表
番号衛星名距離半径質量発見者
(Mm)(km)(kg)
3S/1989 N6ナイアッド48.229 ボイジャー2号1989
4S/1989 N5タラッサ50.140 ボイジャー2号1989
5S/1989 N3デスピナ52.557 ボイジャー2号1989
6S/1989 N4ガラテア62.079 ボイジャー2号1989
7S/1989 N2ラリッサ73.596 ボイジャー2号1989
8S/1989 N1プロテウス117.6268 ボイジャー2号1989
1 トリトン354.813532.15×1022ラッセル1846
2 ネレイド5513170 カイパー1949
 S/2002 N1 1572831 ホールマン他2002
 S/2002 N2 2242220 ホールマン他2002
 S/2002 N3 2357120 ホールマン他2002
 S/2003 N1Psamathe4669519 シェパード他2002
 S/2002 N4 4838730  2002

天体の特徴
 かつて冥王星がまだ惑星だった頃、最遠の惑星は冥王星だった。
 すぐ外側を周る冥王星の軌道の離心率が大きいため、1979(昭和54)年〜1999(平成11)年までは太陽より最も遠い惑星となっていた。
 また惑星の定義が明確化された2006(平成18)年以降は、冥王星が惑星から外されたため、明確に太陽から最遠の惑星となった。

天体の研究

発見
 1846年9月23日(弘化3年8月3日)にドイツ ベルリン天文台のガルにより発見された。
 そして更に二名、この位置を予言した者があり、合わせて3人が海王星の発見者とされている。

予言
 海王星は全8惑星のうちで唯一、計算によってその存在が予言されたとされる。
 天王星の軌道の乱れを説明する要素として計算されたが、しかし実際は計算が間違っていたため偶然の発見だった。

発見まで
 軌道を計算したのはイギリスの天文学者・数学者のアダムスと、フランスの天文学者ラ・ヴェリエだった。
 アダムスの主張を英天文学会は受け入れず、若き学者ラ・ヴェリエの論文もフランスでは誰も受け入れなかった。
 二人はそれぞれ独自に軌道を計算したが、後から、ラ・ヴェリエとアダムスの論文の計算結果が殆ど同じであることに気付いた英天文学会は惑星探索を始める。同じ頃、ラ・ヴェリエはドイツに渡りベルリン天文台に観測を依頼する。
 そしてベルリン天文台のガルは、ラ・ヴェリエの予言地点の観測を始め、星図にない8等級の天体を発見したのである。

発見者
 その後、発見者はイギリスかフランスかで揉めることになるが、それぞれ独自に計算していたことから、観測発見者のガルを含め、三人が等しく発見者であるとして名を連ねることになった。

名前
 英名Neptune(ネプチューン)はローマ神話の海洋の神ネプトゥーヌス/ネプチューンに由来する。
 これはギリシャ神話のPoseidon(ポセイドン)に相当する。

探査
 現在、海王星を訪れた探査機は1989(平成元)年8月25日のボイジャー2号だけで、海王星に関する詳細情報の殆どは、この探査機からの情報によるものである。
 海王星のは地上観測から存在が予測されていたが、ボイジャー2号の写真撮影により存在が確認された。

探査機の一覧

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