コイル |
辞書:科学用語の基礎知識 電子部品編 (NELECP) |
読み:コイル |
外語:inductor |
品詞:名詞 |
電子部品の一種で、導線を螺旋状に巻いたもの。受動素子の一つである。
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概要 |
信号ラインに直列に挿入すると、直流は通すが交流は通しにくい性質を示す。電気抵抗としての特性をリアクタンスという。
コイル単体としては単に磁場(磁界)を発生させるために利用されることが多いが、電子部品としては主にこのリアクタンスの性質が利用される。
材料としては、珪素(シリコン)鋼板やフェライトなどの強磁性体でできた芯(コア)を中心に入れたものが多い。
特徴 |
機能 |
電流を流すと内部に磁場ができるが、コイルは磁場という形で電気エネルギーを内部に蓄積する。
コイルは巻線に流れる電流を一定にするような性質があり、電流が変化するとその変化率に応じて巻線の両端に電圧が発生する。
このため、コイルへの入力がOFFになってもコイルからの出力は直ぐには途絶えず、出力電流はなだらかに変化する。また入力をONした場合も、出力電流はなだらかに上昇する。このように電流の急激な変化を緩和する働きを持っており、これにコンデンサを組み合わせたフィルター回路が平滑回路である。高周波であるほどコイルは小型化できるため、スイッチング電源では高周波に変換してから目的の電圧を作り出している。
インダクタンス |
巻線に流れる電流を1A/秒の割合で増加させたときに、巻線間に1Vの電圧が発生した場合、このコイルのインダクタンス(日本語では誘導係数という)は1H(ヘンリー)であると規定される。
実際のコイルのインダクタンスは、種類にもよるが0.01μH〜10H程度である。
コイルはコンデンサーとは正反対の性質を持っていて、この二つを組み合わせて各種回路に使われている。
コア |
コアの入っていないものを空心コイルというが、これにコアが入ると自己インダクタンスが大きくなる。
コイルによって発生する磁場を強化するためには、巻数を増やしたり、流す電流を大きくしたり、断面積を小さくしたり、あるいはコイル中にコアを入れる。
応用例 |
応用例として、インダクタンスの小さいものをディジタル回路の信号ラインに入れて不要輻射を減らすなどの用途がある。
ケーブルに付けて使うノイズフィルターも同じで、ケーブル自体をコイルとして働かせるようにするものである。
次のような用例がある。
リンク |
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