新幹線鉄道保有機構
読み:しんかんせんてつどうほゆうきこう
かつて存在した国鉄分割民営化の際に設立された特殊法人。根拠法は新幹線鉄道保有機構法(昭和61年12月4日法律89号)。1991(平成3)年解散。
概要
東北新幹線、上越新幹線、東海道新幹線、山陽新幹線の設備を保有し、それを旅客会社(JR東日本、JR東海、JR西日本)に貸し付ける業務を行っていた。
理由
新幹線は一般にドル箱路線である。そのため、国鉄民営化の際に新幹線の設備を旅客会社に継承させてしまうと営業エリアに新幹線を持っていない会社(JR北海道、JR四国、JR九州)との格差が大きなものになると考えられた。
そのため、旅客会社には新幹線の設備を継承させずに新幹線鉄道保有機構が保有し、それによって得られる収入を経営基盤が弱い3社の安定基金などに割り当てたのである。
その後
その後、JRグループの完全民営化を控え、JR各社の株式の売却および上場を円滑かつ適切に実施する観点から資産及び債務を確定する必要が生じたため、保有機構が所有している新幹線の設備は本州3社に売却され、それに伴い保有機構は解散した(新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律:平成3年6月14日法律216号、最終改正は平成3年9月25日法律304号)。
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