大回り乗車
読み:おおまわりじょうしゃ

 大都市近郊区間選択乗車規定を逆手に取り、安い運賃の切符で可能な限りの路線を乗ること。
目次

概要
 大都市近郊区間では、途中の乗車経路にかかわらず最短経路で運賃を計算することができるため、最低運賃の乗車券を買って大回りする旅行が一時期流行した。
 このとき、別に特急券グリーン券を買い足せば、特急グリーン車にも乗れる。また回数乗車券でも有効なので、回数券を買ってグループで大回りするといったことも可能である。ただし、途中で経路が重なったり、ぶつかったりするような乗り方はできない。
 2004(平成16)年3月の規則改正で、東北新幹線上越新幹線は近郊区間から除外されたので、大回り乗車のときには、これらの新幹線には特急券を買い足しても乗ることができなくなった。

特徴

東京近郊区間
 東京近郊区間最低運賃乗車券での最長乗車経路は、上野→西日暮里(2.9km、130円)である。
 上野→日暮里→新松戸→南浦和→赤羽→武蔵浦和→西国分寺→立川→川崎→品川→西大井→横浜→磯子→大船→茅ヶ崎→橋本→八王子→高麗川→大宮→高崎→新前橋→小山→友部→我孫子→成田→佐倉→成東→大網→蘇我→千葉→西船橋→南船橋→舞浜→東京→錦糸町→秋葉原→神田→御茶ノ水→新宿→池袋→田端→西日暮里
 仮にこの経路通りに切符を買うと781.1km(運賃計算キロ)、10,500円となる。
 ちなみに2002(平成14)年12月現在のダイヤでは、上野を早朝の始発電車で出発した場合でも、平日ダイヤで特急を全く使わない場合は、新宿で終電を迎える。友部→取手で特急を使った場合は、東京駅での京葉線から総武線快速への乗り継ぎが10分で可能なら終電までに西日暮里まで回りきれるが、これが無理だった場合は、新宿到着時点で山手線外回りは池袋行きしか残っていないため、全て回りきるのは不可能である。
 一方、休日ダイヤでは、特急を使わなくても机上計算上はすべて回りきることが可能だが、平日ダイヤで友部→取手で特急を使った場合と同様、東京駅での脚力勝負となってしまう。

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