南鳥島
読み:みなみ-とり-しま
外語:Minamitorishima Island

 日本最東端の離島で、珊瑚礁で出来た絶海の孤島。別名はマーカス島。
目次

概要

所属

自治体
 東京都小笠原支庁に属し、現在は次の村に属する。

基本情報

通信
 郵便配達は不可。電話も通常のものは使用されていない(詳細後述)。

沿革

地理

地勢等
 東京本土から東南へ約1,950km、小笠原諸島からも東に数百kmも離れており、周囲には何もない。
 あまりにも遠いことから、日本国領としては唯一太平洋プレート上にあるだけではなく、半径200海里(370km)の排他的経済水域が、日本の他の排他的経済水域に一切触れていないのも特徴である。
 島の形はほぼ正三角形で、そしてほぼ平坦である。
 島の西側を、北から南西にかけて建設された軍事用飛行場、南鳥島飛行場(RJAM)がある。滑走路は1300m余り、とされている。
 ちなみに本土から遠い絶海の孤島ということもあって、日本では数少ない核兵器開発の際の実験候補地の一つでもある。

運輸

道路
 何本か道路があるようだが、法的な分類は不明。国道や都道では無いようである。
 舗装はされていない。

道の駅
 島内に道の駅はない。

鉄道
 島内に鉄道はない。

飛行場

周辺の島
 この島の最寄りに、次のような島がある。

特徴

観光
 一般人の立ち入りは出来ない。
 国防上(領海、排他的経済水域等)重要な島であることの他、観光客のための水や電気の確保ができないためと見られる。
 島内での工事時は工事会社が上陸することもあるが、宿泊施設がない。また港も無いので、船を沖合に停泊させて船内で泊まるか、自前で仮設住宅を建てる必要があるとされている。

人口
 いわゆる住民はいない。
 気象庁の気象観測所や自衛隊の基地があり、数十人が駐在している。
 海上自衛隊約10名、気象庁職員約10人、海上保安庁職員約8名が駐在していたとされるが、島で運用されていたロランC閉局に伴い撤退が決定、人口は更に減少した。

水道・食料
 島内には川がないため、雨水を蓄えて利用していた。近年は、海水から真水を作る淡水化装置も使われるようになっているようである。
 食料は、島内では自生する椰子の実、パパイア、芥子菜、海からなどが捕れるのみで不足しており、定期便で本土からの補給がなされている。
 島内で使用する車両等の燃料は、タンカーで運びタンクに蓄える。

郵便
 島の郵便番号は〒100-2100。但し小笠原郵便局としては100-2100地域への集配業務は行なっていない(交通困難地)ので、郵便局からは送れない。
 食料や郵便物等も含めた物資は空輸と海上輸送があり、空輸の定期便には航空自衛隊や海上自衛隊の飛行機があるとされる。

電話
 市外局番は04998だが、電話も一般の公衆回線は存在しないので、04998としての電話番号は島内には存在しないと思われる。
 これを著している現在がどうなっているかは情報がないため不明だが、かなり古い情報によると、気象庁や自衛隊が使っている電話回線はNTTドコモのサテライトマリンホン(N-STAR回線)である。自衛隊施設内に私用電話用のテレホンカード対応の公衆電話があるらしいが、これもサテライトマリンホンであり、電話料金はかなり高いらしい。
 父島ないし母島と光ファイバーで結ぶという方法も無いではないが、1000km近い距離を莫大なコストを掛けて結んでも需要が皆無であるため、実際には結ばれる日は来ないと見られる。

眺望や危険物
 360度のオーシャンビューを特徴とする。つまり、周りは海である。ただ、周辺の海には鮫などがおり、危険であるため海水浴などは出来ないと言われている。
 島内にはかつての戦争の爪痕が残る。
 島内には世界最大のカタツムリ「アフリカマイマイ」が生息する。昔に食用目的で移植されたと見られるが、広東住血線虫という危険な寄生虫を宿しており、直接触れることはもちろん、這った後に触れるだけでも寄生虫に感染して好酸球性髄膜脳炎を引き起こす恐れがある。

整備
 現在の交通手段は、滑走路僅か1200mの簡素な軍事用飛行場「南鳥島飛行場」のみである。作業員の往来や、物資の輸送のみに使われており、観光客用の設備等はない。
 現在、南側海岸に港湾施設を造成中で、2015(平成27)年度内の完成を予定している。計画中の岸壁の長さは160m、水深8mまで掘り下げるとしている。完成すると1万トン程度の船が停泊可能となり、工事費は250億円を見込んでいるとされる。

再検索