EAN
読み:イアン
外語:European Article Number

 商品管理用のコードの一つ。日本ではJANとして採用されており、日本で最も普及しているバーコード規格となっている。
目次

概要
 現在、殆どの市販製品に付いている、代表的なバーコードである。
 
 EAN/JANのバーコードのうち通常の長さのものは、全部で30本の黒い線と、29本の白い線で出来ている。そして、黒い線2本と白い線2本で1つの数字を表わしている。
 読み取り機は、この4本ずつの白黒の線15組を読み取り、数字に変換してコンピューターで処理している。
 なお、15組のうち3組は「始まり」「中央」「終わり」を表わすための線の組み合わせであり、残りの12組で、13桁の数字を表わしている。
 なお、先頭桁が0のEANバーコードは、0を取り除いた「UPC-A」(12桁)と同じバーパターンになる。

応用
 世界中で様々に使われている。

符号化

縞々
 EANは、北米で使用されているUPCと互換性がある。
 UPCは12桁のバーコードで、6桁・6桁の12桁で構成されており、見た目はEAN/JANと全く同じである。バーコードは線の並びで数字を表わすが、この線の並べ方を工夫することで、EANはバーコードを上位互換で拡張した。
 簡単には、バーコードは最初の6桁と後の6桁で構成されているが、最初の6桁の数字の表現方法をUPCのLコードとEAN独自のGコードの二種類とし、Gコードの組み合わせ方を9種類用意した。
 この前半の組み合わせ方を一桁として扱うと、12組の領域で13桁の数字を扱うことができる、魔法のような上位互換の拡張が達成されるのである。
 つまり、北米用のUPC専用機ではEANは読み取れないが、EAN/JANを扱う装置はUPCをそのまま読み取ることができる。

先頭桁
 元々UPCには存在しないEANの先頭桁であるが、UPCのものは「0」とする。
 1から9までは、最初の6桁の表現方法から判別する。最後の6桁は、先頭桁にかかわらず、常に元々のUPCと同じものが使われる。いずれもう一桁の拡張が必要なら、ここが使えるということでもある。
 LコードとGコードについては後述する。
先頭最初の6桁最後の6桁
0LLLLLLRRRRRR
1LLGLGGRRRRRR
2LLGGLGRRRRRR
3LLGGGLRRRRRR
4LGLLGGRRRRRR
5LGGLLGRRRRRR
6LGGGLLRRRRRR
7LGLGLGRRRRRR
8LGLGGLRRRRRR
9LGGLGLRRRRRR
 元々のLLLLLLとRRRRRRの組み合わせで先頭桁が0になることが分かる。
 また、6桁のうち、3桁をLコード、3桁をGコードとしていることも分かる。この組み合わせ方法も複数が可能で、拡張の余地があると言える。

符号化
 バーコードは、二進数の要領で、白か黒かの縞模様で数字を表現する。
 一番細い線1本分の幅をモジュールといい、一桁は7モジュール分の幅が存在する。その7モジュールのうち、1の連続が二つとなるように作られている。つまり、一桁は、かならず2本の黒線と2本の白線で構成される。
 前半はLコードとGコード、後半はRコードと呼ばれ、前半のLコードとGコードは先頭ビットが常に0となり、また後半のRコードは最終ビットが常に0となる。こうして、隣の桁と繋がらないようにしている。
数字LコードGコードRコード
0000110101001111110010
1001100101100111100110
2001001100110111101100
3011110101000011000010
4010001100111011011100
5011000101110011001110
6010111100001011010000
7011101100100011000100
8011011100010011001000
9000101100101111110100
 元々のLコードとRコードは、左側のLコードに対して、その白黒を反転させたのが右側のRコードであった。これにより読み取りミスを防止する効果も狙われていた。
 追加されたGコードは、Rコードを左右反転したものである。

体系

構造
 13桁または8桁で構成される。桁長は異なるが形式は同じで、次の順となる。13桁の場合の桁数/8桁の場合の桁数をカッコ書きで併記する。
  1. フラグ(国番号) (2桁または3桁/2桁)
  2. メーカーコード
  3. 商品アイテムコード
  4. チェックディジット (1桁/1桁)
 なお、フラグ(国番号)は2桁または3桁である。
 メーカーコードと商品アイテムコードの桁数は国ごとに様々である。日本の場合はJANの仕様に準じて番号が発行される。

フラグ(国番号)
 先頭桁(Prefix)は、GS1のサイトで公開されている
 ()を附した番号は、GS1のサイトにないもの。書籍JAN以外は、不正確な可能性がある。

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