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辞書:文化用語の基礎知識 言語・支那語編 (LLNZH) |
読み:とう |
品詞:慣用単漢字 |
時に、長い訓読みがあるとして話題に上がる字。
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情報 |
漢字 |
意義 |
概要 |
大漢和辞典 |
大漢和辞典には、次のように書かれている。
【〓】 4069 タ〓フ ト〓フ 〔集韻〕託合切 〓〓` t〓a4 ※韻の説明は「合、入聲」
(一) 我を忘れるさま。〔廣韻〕〓、忘〓懷皃。〔集韻〕〓、解體皃。〔莊子、齊物論〕〓焉似レ喪二其〓一。〔注〕〓焉、解體。〔疏〕馮レ几坐忘〓、凝レ神遐想、仰レ天而歎、妙悟自然、離レ形去レ智、〓焉堕體、身心倶遺。
(二) なめる。〔玉篇〕〓、舐也。
(三) 或は荅(9-30937)に作る。〔集韻〕〓、或省。
使われている字形は、草冠が四画である。
玉篇を除いては、概ね我を忘れる様であると説明している。
タ〓フ・ト〓フは、旧仮名遣いで、発音「とう」を意味しているものと思われる。
康熙字典 |
康熙字典網上版には、次のように書かれている。
〓 〔廣韻〕吐盍切〔集韻〕〔韻會〕託合切〓音〓榻〔廣韻〕〓然忘〓懷也〔集韻〕解體貌〔莊子齊物論〕〓然似喪其〓 又〔廣韻〕都合切〔集韻〕徳合切〓音〓荅〔玉篇〕舐也〔廣韻〕舐〓 〔集韻〕或省作荅
内容は、大漢和辞典に引用されているほぼそのままである。
使われている字形は、草冠が三画である。
これがUnicodeの例示字体になっている。
補足 |
Unicodeの資料UNICODE HAN DATABASEには、次のようにある。
U+55D2 kJapaneseKun NAMERU
U+55D2 kJapaneseOn TOU
音読みについては大漢和から引用されたものと思われるが、訓読みの初出が定かではない。実際に、日本語文章内に於いて使われている例が確認できていない。
別の資料として、ATOK2010の文字パレットでは、読みは、音読みは「トウ」、訓読みは「な・める」となっている。ATOKの送り仮名に従えば、「〓める」という表現になるが、これについても使用例が確認できていない。
なめると言う意味があることは疑いようがないが、これが訓読みとして認知されているかどうかは別の問題である。
日本語 |
発音 |
熟語 |
補足 |
JIS X 0208にはなく、JIS X 0212(補助漢字)とJIS X 0213に収録されている字である。
「なんだかとっても!いいかんじ」では、「われをわすれる」という訓読みを与えている。この典拠は「漢字部屋2」に訓として記されていたことによる。漢字部屋は、参考文献として大漢和辞典、漢字源、新大字典、新漢語林、中華字海を挙げているが、訓を拾った元を明らかにしていない。
大漢和辞典にあった「我を忘れるさま」を独自の解釈で「われをわすれる」という訓読みだとし記載したという可能性はある。
符号 |
リンク |
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