時に、長い訓読みがあるとして話題に上がる字。[人]*[山]。
- 部首: 人 + 3画
- 総画: 5画
- 解字: 〓人山
- 人が山の上に存るさま。 (大漢和辞典)
- とぶ。軽く擧るさま。 (大漢和辞典)
会意文字。人と山の合字で、人が山上にある形。
大漢和辞典には、次のように書かれている。
【〓】 375 ケン 〔集韻〕〓延切 韻…先[平聲]
(一)人が山の上に存るさま。〔〓文〕〓、人存二山上一皃、从二人山一。
(二)とぶ。輕く擧るさま。 〔集韻〕〓、輕擧也。〔正字通〕〓、輕擧貌。 〔鮑照書勢〕鳥〓魚躍。
[解字]會意。人と山との合字。人が山上にあるかたち。假借して〓(高く擧がる)とす。 〔〓文通訓定聲〕〓、人存二山上一皃、从レ人从レ山、會意、云云、假借、爲レ〓。
[參考]〓(4-7874)は別字。〔字彙、辨似、二字相似〕〓、音軒、輕擧貌、人存二山上一。〓、仙同、入レ山爲レ仙。
字そのものは日本語の音読みで「ケン」と読むと書かれているが、呉音・漢音・唐音、いずれかは不明。
康熙字典網上版には、次のように書かれている。
〓 〔廣韻〕許焉切 〔集韻〕〔韻會〕〔正韻〕〓延切〓音軒輕與貌 〔鮑照書勢〕鳥〓魚躍 〔〓文〕人存山上也與〓字不同
- 〓を蝸くらい見つめ (なんだかとっても!いいかんじ)
「なんだかとっても!いいかんじ」では、「やまのうえにひとがいるさま」という訓読みを与えている。この典拠は「漢字部屋」に訓として記されていたことによる。漢字部屋は、参考文献として大漢和辞典、漢字源、新大字典、新漢語林、中華字海を挙げているが、訓の初出は不明。
大漢和辞典の説明が由来となっている可能性が高いが、いずれにせよ、訓読みとしては全く熟しておらず、コンセンサスも得られていない。
用語の所属
漢字