MHL
読み:エムエイチエル
外語:MHL: Mobile High-definition Link
スマートフォン
などモバイル機器から映像情報を高速伝送するためのインターフェイス。
Android端末
を中心に採用が進んでいる。
目次
概要
特徴
性能
バージョン
技術
端子
信号線
バスパワー
普及状況
概要
モバイル機器とAV機器との間で、映像信号、音声信号、電源、および、HDMI CEC相当の遠隔制御機能RCPの情報を交換するためのケーブル仕様。
米国Silicon Imageが、
Nokia
、
サムスン電子
、
ソニー
、
東芝
と共に開発した技術で、
1080p
の無圧縮映像と8チャンネルまでのディジタル音声を、最少3ピンで伝送することができる。
物理層には
HDMI
と同様、Silicon Imageが開発した
TMDS
が使われている。信号の
クロック周波数
はHDMIよりは遅く設定されており、1対の
信号線
で最大2.25Gbpsの速度を有している。
スマートフォンなどに広く採用され、2014(平成26)年9月22日(米国時間)、MHL対応製品は全世界の累計で6億5,000万台を超えたと発表された。
特徴
性能
規格上はMHL 1の時点で
フルHD
(1920×1080p)の60p対応だが、実際には使用するチップの性能に制限される。
Silicon Image製チップの場合、MHL 1用チップの性能では1080/30pまでしか対応していなかったが、MHL 2.0対応チップからは1080/60p対応となっている。
1本ある信号線(CBUS)で、DDC、RCP(リモコン コントロール)、HPD(ホットプラグ検出)のサイドバンド・チャネル信号などに対応できる。
バージョン
MHL 1.0
MHL 1.1
MHL 1.2
RCPのカラーコード対応
MHL 2.0
電源供給が500mA(USB 2.0相当)から900mA(USB 3.0相当)に
RCPでのUnicode文字に対応
PackedPixelモードや3D映像の伝送に対応
MHL 3.0
4K2K
解像度に対応
8K/30p映像に対応
superMHL
8K/120fps映像に対応
最大48ビットの色深度に対応
ハイダイナミックレンジ(HDR)
に対応
オブジェクトベースオーディオに対応 (Dolby Atmos、DTS-UHD、3Dオーディオなど)
コンテンツ保護技術HDCP 2.2対応
最大40Wの充電機能を提供
MHL Alt Mode
対応 (
USB Type-C
)
リバーシブルの新コネクター(32ピン)を採用
技術
端子
端子は5ピンと定義されるが、形状は未定義で任意のものが利用できる。5ピンのうち、2ピンを映像・音声信号、2ピンを電源供給(電源とGND)、1ピンを制御用に用いる。
通常は、USBと共存するため、
microUSB
の端子を流用する想定である。
ピン
MHL
microUSB標準(参考)
1
電源(VBUS)
電源(VBUS)
2
信号(-)
信号(D-)
3
信号(+)、クロック
信号(D+)
4
制御信号(CBUS)
USB OTG用ID
5
接地(GND)
接地(GND)
信号線
映像・音声信号は2本で、microUSBのD+/D-(2番・3番ピン)端子から信号を送出する。
電源供給は、microUSBのVBUS(1番ピン)とGND(5番ピン)で行なわれる。
制御信号(CBUS)は、microUSBのID(4番ピン)に割り当てられる。
バスパワー
MHL 1.0 ‐ 5V/500mA (USB 2.0相当)
MHL 2.0
‐ 5V/900mA (USB 3.0相当)
普及状況
将来的に携帯電話機やスマートフォンが対応すると見込まれるが、最初に採用したのがオンキヨーのAVアンプである。この機器は2012(平成24)年1月10日に米国ラスベガスで開幕されるInternational CESに出展された。
また、MHL→HDMIの変換ケーブルなども市販されている。
日本向けについては謎ばかりだが、アメリカ向けの
Androidスマートフォン
でも対応機種が増えつつある。
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