ISO-2022-JP-3
読み:アイエスオウにーまるにーにージェイピースリー
外語:ISO-2022-JP-3

 複数の言語文字(文字集合)を切り替えて利用するISO-2022サブセット規格で、日本語文字コードの符号化を規定した仕様。JIS X 0213:2000で規定されていた。
目次

概要
 ISO-2022-JPに対し、JIS X 0213のサポートを追加したものである。
 2004(平成16)年2月20日に発行されたJIS X 0213:2004の規格票、JIS X 0213:2000/AMENDMENT 1:2004では、このCESの後継の名がISO-2022-JP-2004になった。従って既にこのISO-2022-JP-3符号化は旧式と考えられる。

仕様

基本仕様
 7ビットで文字を表現する7ビット符号である。文字のコードレンジとしては0x20〜0x7fまでを用いる。つまり、図形文字表はGLのみを用る。また、GLには常にG0を呼び出した状態が固定されており、G0への割り当て指示によって文字集合を切り替える。
 この符号系では、初期状態はASCIIである。エスケープを使用するまでは、ASCIIの文字列のみを表現できる。
 改行文字(CR/LF)の前では、必ずASCIIに戻さなければならない。
 情報の終了の前でも、必ずASCIIに戻さなければならない。

特徴
 現在の主流であるISO-2022-JPに対するサブセットでもある。仕様の差は、エスケープシーケンスのみである。具体的な違いは、次の4点である。
  1. JIS X 0213の第一面・第二面を指示するエスケープシーケンスを追加
  2. JIS X 0208-1983のエスケープシーケンスを一部制限 (ESC 2/4 4/2)
  3. JIS C 6226-1978のエスケープシーケンスを廃止 (ESC 2/4 4/0)
  4. JIS X 0201-Romanのエスケープシーケンスを廃止 (ESC 2/8 4/10)
 ISO-2022-JPと比較し、レガシーなものを切り捨てた(78JISやJIS X 0201)。
 JIS X 0208になくJIS C 6226にあった印刷標準字体などは、JIS X 0213で概ね揃えられたため、現代においてJIS C 6226を利用する理由はほぼ皆無と判断されたものと思われる。
 また英数文字はASCII(より正確にはISO/IEC 646国際基準版)だけを使い、JIS X 0201を使用しない。つまり5/12は半角円記号ではなく、バックスラッシュなのである。

対応する文字集合
reg#character setESC sequencedesignated to
6ISO/IEC 646 IRV(ASCII)ESC 2/8 4/2ESC ( BG0
87JIS X 0208-1983ESC 2/4 4/2ESC $ BG0
228JIS X 0213:2000 第一面ESC 2/4 2/8 4/15ESC $ ( OG0
229JIS X 0213:2000 第二面ESC 2/4 2/8 5/0ESC $ ( PG0

関連・後継仕様
 代表的なものに、次のようなものがある。
 また、JIS X 0213の第一面のみを実装するサブセットに、次のものがある。
 互換性等の問題を回避するための方法として、次の符号(亜種)も別に提案されている。

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