IRC
読み:アイアースィー
外語:IRC: Internet Relay Chat
インターネット
上で
チャット
を実現する技術の一つで、中でも代表的なもの。
目次
特徴
利用方法
サーバへの接続
チャンネルトーク
参加
チャンネル名
プライベートトーク
IRC用語
技術
文字の符号化
プロトコル
IRCサーバー
接続
IRCネットワーク
WIDEプロジェクト
IRCクライアント
特徴
複数の利用者が、リアルタイムで文字ベースの会話を行なうことができる。
規格はかつては
RFC 1459
で規定され、現在のものはRFC 2810〜2813の4本の
RFC
で規定されている。
RFC 2810
RFC 2811
RFC 2812
RFC 2813
これは1988(昭和63)年にフィンランドで開発された技術で、1990(平成2)年頃から日本でも使われるようになった。
利用方法
サーバへの接続
各クライアントは、まず公開されたIRCサーバーに対して接続(connect)する。
その後は、二種類の方法を選択する。
チャンネルトーク (大勢で会話する)
プライベートトーク (二人だけで会話する)
チャンネルトーク
参加
チャンネルトークは、チャットの会場となる「チャンネル」へjoin(参加)することで、そこの参加者と会話ができる。
チャンネルには、
チャンネルオペレーター
が置かれるのが通例である。通常はチャンネルを開いたユーザーのことで、チャンネルの管理権限を持つ。何人でも良い。
サーバーからチャンネルリストを取得することで検索もでき、適当な話題のところを探して参加し、会話を楽しむこともできる。サーバーは多くのものが同一グループとして相互接続されており、同じグループ内のサーバーであればどのサーバーに接続していても同じチャンネルに参加することができるようになっている。
チャンネル名
名称の頭の記号でチャンネルの種類を表わす。
#名称 普通のチャンネルでリンクしている全サーバーに公開しているもの
&名称 サーバー内限定
%名称 一部のIRCクライアントの機能で、%hogeが#hoge:*.jpの省略形として使われる。
!名称 いろいろ特殊な機能(@が無くなったときに自動的に再配布など)を持たせることが可能なチャンネル
+名称 モードが無いチャンネルで、よってopを持つ人もいない。
チャンネル名は英字の大小を区別しない。IRCnetでは
日本語
(もっぱらシフトJIS)でチャンネルを作る事も可能だが、前述の制限により
に
と
る
が同じ文字として処理されてしまうなどの問題がある。
プライベートトーク
プライベートトークは、二人だけで会話する機能である。
ICQなどに代表される
インスタントメッセンジャー
と同様の機能である。
但しIRCでは、原則として個人を管理する機能は存在しないため、個人識別はNickだけである。Nickは接続されるネットワーク上で重複しないよう管理されるが、常に同じNickが使えるとも限らないので、プライベートトークを始める前にまず当人のNick確認が必要である。
一般には、目的の人と同じチャンネルにjoinし、必要に応じてプライベートメッセージの交換をする、という使い方がなされる。
IRC用語
IRCでよく使われる用語。
チャット
チャンネルオペレーター
bot
split-mode
K-Line
ラグ
なると
技術
文字の符号化
文字の符号化に関してはRFCでは規定がない。
IRCサーバーは8ビットも通す。WIDE経由でIRCnetに接続する場合、慣例により、会話文は
ISO-2022-JP
で出力され、チャンネル名は
シフトJIS
が一般に使われた。
最近は、IRCクライアントは
UTF-8
に対応するものが増えて来てはいるが、IRCnetでは、
日本語
でUTF-8は殆ど使われていない。
WIDEのIRCサーバも終焉を迎えるにあたり、freenode.netなどに移行する動きが見えている。freenode.netでは、現在ではUTF-8が一般に使用されるため、WIDE経由が終焉するにあたり日本語IRCもUTF-8への移行が進むことになった。
プロトコル
IRCのプロトコルはRFCにより既定されるが、Telnetベースで1行のコマンドを送受信するスタイルの、非常にシンプルなプロトコルである。
ポート番号
は6667/tcpが多く使われている。
IRCサーバー
接続
IRCで会話するためには、IRCクライアントを用意し、
IRCサーバー
へ接続する必要がある。
IRCサーバーは無償で利用できるものが広く公開されているため、これを利用することになる。IRCクライアントも、フリーソフトウェアで良いものがある。
IRCサーバーの構成として、それ単体で動作しているものと、各所にあるものが相互にリンクされている「サーバー群」となっているものがある。広く用いられているのは後者で、様々な人が様々な場所からアクセスしている
IRCネットワーク
代表的IRCネットワークに、次のようなものがある(ABC順)。
DALnet IRC Network
EFnet (Eris Free Network)
freenode
IRCnet
(国際的なIRCサービス網)
QuakeNet IRC network
Undernet
この他、日本人向けのIRCサーバーとして、次のようなものも確認されている。
Friend Chat IRC
IRC@2ch
irc.cre.jp
ReichaNet
trpg.net
国内では、奈良・東京・藤沢のWIDEからIRCnetに接続するのが一般的だった。
WIDEプロジェクト
WIDEプロジェクトが維持していたIRCサーバーネットワークは研究活動の一環として維持され、長く使われていたものの、研究を終えると共に運用も終了された。
irc.nara.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年2月10日)
irc6.nara.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年2月10日)
irc.kyoto.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年2月10日)
irc.tokyo.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年6月末日)
irc.fujisawa.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年6月末日)
irc6.fujisawa.wide.ad.jp (運用終了日 2010(平成22)年6月末日)
これをもって、WIDE経由で接続していた日本のIRCに、大きな変革がもたらされた。
IRCクライアント
日本語
で使える代表的なIRCクライアントに、次のようなものがある。
LimeChat
CHOCOA
MuriChat
EbIRC (Windows Mobile向け)
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