IPv4互換アドレス
読み:アイピーヴィーよん-ごかんアドレス
外語:IPv4-compatible address
IPv6パケットをIPv4上をトンネリングするにあたり、「IPv6自動トンネリング」を用いる場合に用いられていたIPv6アドレス。その後、廃止された。
概要
IPv6アドレスの上位96ビットを0とし(::/96)、下位32ビットにそのホストのIPv4アドレスを入れることで得られる。
例えばIPv4アドレスが192.0.2.1なら、0:0:0:0:0:0:192.0.2.1 (::192.0.2.1)である。
利便性を考慮し、下位32ビットはドット記法がそのまま使われていた。
利用が簡単だがIPv4のルーティング上の問題をIPv6の世界に持ち込むことにもなってしまう。最終的には機能ごと廃止された。
特徴
用途
実際の実装として、このアドレスをIPv6パケット内に入れてインターネットに送出するわけではない。
Windows VistaやWindows 7などで、IPv4/IPv6デュアルスタックのノードで使用でき、宛先にIPv4互換アドレスを指定した場合にはIPv6パケットをカプセル化し、IPv4のトラフィックとして交信できる、というものであった。
この機構を、IPv6自動トンネリングといい、RFC 4213で定義されていた。
廃止
IPv6パケットをIPv4のペイロードとしてカプセル化することで、IPv4のトラフィックと同様に扱うことができる、過渡的な技術であった。
目的地に到着すると、カプセル化が解かれ、中からIPv6パケットが出てくることになる。
しかし最終的には、この「IPv6自動トンネリング」そのものが廃止されることとなったため、道連れとして、不要になったこのIPv4互換アドレスも「過去の遺物」となり、廃止されている。
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