FM文字多重
読み:エフエムもじたじゅう
FMラジオ放送で文字情報の伝送を実現するもの。
概要
かつて、JFN系列のFMラジオ放送で「見えるラジオ」がサービスされていた。
通常の文字多重放送受信機は15文字×2列程度の表示が一般的である。
その他に、カーナビゲーションシステムで使われている道路交通情報通信システムVICSの情報配信にも利用されている。
特徴
符号化
FM文字多重情報の符号化にはBEST(Burst and random Error correction System for Teletext)方式が用いられる。
誤り訂正は「(272,190)差集合巡回符号」が使われ、272ビット中の8ビットまでのエラーを修復できる。
変調
ディジタル信号の多重化には、NHKが開発したDARC(DAta Radio Channel)方式が用いられている。
信号の変調にはLMSK(Level control MSK)方式を用い、信号レベルを動的に変更することで音声信号との干渉を最小限に抑えている。
データの伝送速度は16kbpsで、パリティ情報分などを除いた実データは約8kbps。
重畳
文字情報の信号は76kHzの副搬送波を用いて、差信号の更に上に重畳させる。
FMラジオはFMステレオ放送のためにステレオ複合信号として差信号を既に重畳していることから、都合、和信号・差信号・文字多重信号と、一つの帯域を3チャンネルに分割して利用していることになる。
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