ZFS
読み:ズィーエフエス
外語:ZFS: Zetta Bytes File System
Solaris 10から採用されたファイルシステム(ディスク管理方法)。
概要
128ビットアドレッシングを採用した128ビットファイルシステムである。最大で2の128乗×512バイト(セクターサイズ)まで扱える。つまり、約17正4224澗5718溝6352穣バイトまで扱える。
そして、次のような機能を持っている。
- マルチボリュームに対応(容量の小さなドライブをまとめて、大容量のドライブに見せかけることができる)
- 新しいドライブを加えることで、簡単に容量を増やせる
- RAIDと同様の冗長性を持たせられる
- 過去のファイルにアクセスできるスナップショット機能
特徴
問題点
ZFSは、FreeBSD、Linuxにも移植され使われているが、いくつかの問題もある。
Appleだけでなく、PC UNIX界隈も一歩引いた対応となっている。CDDLがGPLと互換性がないために、Linuxカーネルツリーに統合できない状態となっていたり、FreeBSDもZFSをマージはしているがバイナリとしては取り込んでいない。
Btrfsは完成度が低く、ZFSの対抗には全くなっていない。また対抗としてDragonFly BSDでHAMMERというファイルシステムが開発され、注目を集めている。
主な実装
Solaris向けに開発されている。
- Solaris
- OpenIndiana (旧 OpenSolaris)
また、以下環境にも移植されている。
- FreeBSD FreeBSD 7.0から実験的な対応が始まり、FreeBSD 7.3でバージョン13、FreeBSD 8.1でバージョン14、FreeBSD 8.2でバージョン15、FreeBSD 8.3と9.0でバージョン28に対応している。
- OS X(Mac OS X) 一時、対応が進められたが、その後中止された。
- Linux ZFSのライセンスCDDLがGPL非互換であるため、公式には対応していない。
訴訟
2007(平成19)年、NetAppが特許侵害としてSunを訴え、SunもNetAppを特許侵害で反訴する訴訟合戦が発生した。しかし2010(平成22)年9月9日、双方が訴訟取り下げることで決着した。
特許の問題そのものは解決していないが、NetAppはOracleと協調関係にある会社であったため、SunがOracleに買収されたことで訴訟の継続を断念せざるをえなくなったものと思われている。
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