Microsoft Outlook Express
読み:マイクロソフト-アウトルック-エクスプレス
外語:Microsoft Outlook Express
Microsoft
の
電子メール
兼
ネットニューズ
ブラウザー
。
製品である
Microsoft Outlook
に対し、こちらはフリーの簡易版という位置づけとなる。但し、両者は別物と考えたほうがよい。
目次
概要
製品情報
特徴
公害ソフト
標準添付
企業
ルール違反
問題
Message-ID
他のメールヘッダ
文字コード
安全な利用
概要
Webブラウザー
である
Internet Explorer
に添付されるソフトウェア、という位置づけである。
Internet Explorer 4
から「Microsoft Outlook Express」という名になったが、それ以前は「
Microsoft Internet Mail
という名前だった。
Internet Explorer 5
、
Internet Explorer 6
にも添付されたが、
Windows Vista
(
Internet Explorer 7
)からは新たな「Windows メール」に変更されている。
製品情報
現時点での最新版は以下の通りである。
製品名 ‐ Microsoft Outlook Express
使用途 ‐
MUA
初出年 ‐ ?
設計者 ‐
Microsoft
最新版 ‐ Outlook Express 6.0
影響関係
被影響 ‐
Microsoft Outlook
動作環境 ‐
Microsoft Windows
ライセンス
‐ プロプライエタリー・ソフトウェア
特徴
公害ソフト
Outlook Expressは、世界中から目の敵にされている公害ソフトの代名詞である。
これを
メーリングリスト
などで使用すると、他の参加者の多くが迷惑を被るという、まさに究極の破壊兵器である。そのため「メーリングリスト殺し」など、数々の二つ名を持つ。
現在、世界中にウイルス・ワームを撒き散らしている主因が、このOutlook Expressであることを疑う者はない。
標準添付
このソフトウェアは、Windowsに標準で組み込まれている。
より正確には、WindowsにはInternet Explorerが標準で組み込まれており、このInternet Explorerに標準で添付されているのがOutlook Expressである。
HTMLメール
などにも対応していて見てくれがよく、そのため初心者がついつい使ってしまう。しかしセキュリティ面で脆弱で、
オペレーティングシステム
をウイルスやワームなどに感染させてしまう。
かくして、
電子計算機
にある程度熟練した人は、この危険なソフトウェアは使っていない。また、指導者がまともであれば、最初からOutlook Expressは使わせない。
企業
時々、企業などでこのソフトウェアを使っていることがあるが、そのような会社は、外部に
ITリテラシ
の低さとセキュリティ意識のかけらもないことを宣伝しているようなものである。
Outlook Expressなどを使っていれば、ワームに感染した際、重要な書類がみな消されてしまったり、あるいは知らないうちにパソコン内にあった社外秘の機密文書などが外部にばら撒かれたりしてしまう。
この手の被害が過去に何度も発生しており、常識のある企業では、Outlook Expressは使用禁止にされている。
ルール違反
問題
電子メールは国際的なルールに則って送受信されるが、このソフトウェアを使うと、身勝手な仕様解釈による機能実装の影響で国際的に合意の成されていない、おかしなメールを気軽に投函出来てしまう。
送る側は気にならなくても、メールを受け取った側は大迷惑である。
これは、世界中のソフトウェアがMicrosoft製なら問題にならない、というようなMicrosoft理論によるものと思われる。
Message-ID
例えば、常に指摘される問題に
Message-ID
がある。
Message-IDフィールドをつけるかどうかは
RFC 2822
では
SHOULD
(可能なら出力するべき)だが、出力する場合にはその内容が世界的に一意であることを保証しなければならない(
MUST
)。
しかし、Outlook Expressの出力するMessage-IDフィールドでは、必ずしもそれが保証されていない。
他のメールヘッダ
また、以前はメールヘッダーの出力仕様に難点があった。
メールに対する返答では
In-Reply-To
と
References
フィールドを付けるのが望ましい。
しかし
RFC 822
ではOptional field扱いであったためか、Outlook Express 4以前はこのヘッダーを出力しない。しかし、これが無いと返信の前後関係が把握できなくなるため、メーリングリストが荒れる原因となってしまう。
RFC 2822ではSHOULD(可能なら出力するべき)と規定されるようになったためか、Outlook Express 5からは出力されるようになったが、なぜか出てくるのはIn-Reply-Toフィールドだけである。
文字コード
また、異常なフォームで出力するという難点もある。
全て設定による問題だが、文字コードの符号化が
Shift_JIS
や
UTF-8
(
Unicode
)だったり、また形式が
HTMLメール
になっていたりすることがある。
最近ではUTF-8によるメールも一定以上の理解が得られるようにはなってきたが、メーリングリストによっては正常に受け取れないことがある他、他に読めない人がいた場合は無用な混乱を招く恐れもある。
安全な利用
問題点を上げれば枚挙に暇がないため、この場で全ての問題を上げることはできない。
過去、様々な人が努力をしてきたが、結局のところ、他人に迷惑をかけずにこのソフトウェアを使いつづけるのは不可能という結論に至った。
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