ITU-T H.265
読み:アイティーユーティー-エイチ-にーろくご
外語:ITU-T H.265

 ITU-T VCEGと、ISO/IECのワーキンググループであるMPEGが共同開発し、ITU-Tにより勧告されたビデオコーデック。「ISO/IEC 23008-2」。
目次

概要
 ISO/IECのMPEGはHEVCと呼び、ITU-TはH.265と呼んでいる。
 2010(平成22)年1月、京都で開催されたMPEG会合にて、2012(平成24)年7月を策定目標として発表された。
 2013(平成25)年1月28日、ITU-Tは仕様を承認し、仕様を「H.265」または「ISO/IEC 23008-2」として勧告した。

特徴

圧縮性能
 圧縮性能は、MPEG-2の約4倍、ITU-T H.264の約2倍になるとされる。プロセッサー負荷はH.264と比較し、エンコードが2倍、デコードが1倍強程度とされている。
 つまり、H.264/MPEG-4 AVCの、約半分のビットレートで同等の品質の映像配信が可能、同じビットレートなら面積にして2倍まで同等の品質で映像配信が可能、ということになる。
 4K2Kなどの映像配信技術として、今後活用されていく予定である。

機能
 QVGAから8K4K(フルHDの16倍)まで対応する。
 8K4Kに必要な伝送レート24Mbpsとされ、これは今のBSデジタル放送の1チャンネル分で送信可能である。

名称
 ITU-T VCEG側はNGVC(Next Generation VC)あるいはEPVC(Efficient Performance VC)などと呼び、ISO/IEC MPEG側はHVC(High-Performance Video Coding)と呼んでいた。
 2010(平成22)年1月、H.264/AVCと同様に両者協力で推進されることが決定し、2010(平成22)年4月の会合でHEVC(High Efficiency Video Coding)と呼ばれることになったようである。

再検索