HWND
読み:ハンドル-ウィンドウ
外語:HWND: Handle Window

 Microsoft WindowsAPIなどに使われている、Windows用Cの変数型の一つ。
目次

用途
 ウィンドウハンドルを表わすのに用いる。

定義
 Win16でもWin32でも、仕様は異なるがポインターである。
 Win32では、かつては間接的にvoid *で定義されていた。
 typedef void *PVOID;
 typedef PVOID HANDLE;
 typedef HANDLE HWND;
 しかし、HANDLE型と同様に現在のコンパイラーでは工夫が凝らされていて未使用の数値を内容に持つ構造体へのポインターであり、Windowsにおいては他のハンドルもまた同様の扱いとなっている。
 Microsoft Visual C++ 2003環境では、HWND型として、windef.hで次のように定義される。
 DECLARE_HANDLE (HWND)
 DECLARE_HANDLEはマクロであり、winnt.hで、次のように定義されている。
 #define DECLARE_HANDLE(name) struct name##__ { int unused; }; typedef struct name##__ *name
 nameにHWNDを代入し、このマクロを展開すると、次のようになる。
 #define struct HWND__ { int unused; }; typedef struct HWND__ *HWND
 つまり、int型の変数unused(未使用の意)を持った構造体へのポインター変数を定義する構造となっている。こうすることで、型の異なるハンドル同士の代入を防止している。

特徴

ポインター
 ウィンドウハンドルはOSが管理しているメモリー領域に対するポインターである。
 ポインターと言っても、それはOS内部の情報であるため、プログラマーが参照することは許されていない。アプリケーションは、各ウィンドウ等のオブジェクトを区別する目的のため、ポインターのみを利用することになる。

Win16
 Win16は、ハンドルをヒープに保存する。そして、ハンドルはヒープ内の情報を指す16ビットのnearポインターである。
 一つの管理領域は88バイトある。従って、最大でも700少々程度までしかハンドルが管理できないことになる。これがWin16の仕様上の限界ということである。

Win32
 32ビット化されてからは、そのような貧乏くさい限界はなくなった。
 しかし相互運用性のため、ウィンドウハンドルの数は最大でも65535までしか持てないという制限がある。

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