ミニディスク
読み:ミニディスク
外語:MD: Mini Disc

 かつて使用されていた、携帯型音楽プレイヤー用として作られたディスク媒体。もともとの音楽用のほか、データ用も存在した。略して「MD」。
目次

概要
 直径64.8mm、厚さ1.2mmのディスクを、横72mm×縦68mm×厚さ5mmのカートリッジに入れたものである。
 カートリッジは3.5インチフロッピーディスクのようにシャッター式になっており、ディスクに傷がつきにくく、また埃も入りにくくなっている。
 

特徴

由来
 1992(平成4)年、ソニーが「MDウォークマン」として、最初の機種で、かつ録音再生対応の「MZ-1」を発売した。同時期にミニディスクも発売された。
 また据え置き型としては、1993(平成5)年に発売されたシステムステレオ「DHC-MD1」が初である。
 発売以来、約2,200万台の携帯機と、約500万台のMD対応システムステレオが販売されたが、需要の低減を受け、オーディオシステム「CMT-M35WM」の2013(平成25)年3月の出荷終了をもって約21年のミニディスク機器の歴史に幕が下ろされた。
 ディスク媒体については当面、生産を継続するとしているが、これも時間の問題であろう。
 なお、かつてのミニディスクの需要は現在、いわゆるシリコンオーディオに移行している。

媒体
 通常使われる録再両用メディアは光磁気ディスクである。
 CDの置き換えを狙った再生専用媒体もあるが、これはCDと同等の光ディスクである。
 しかしMDで販売されたタイトルは皆無であった。

レーザー等
 主な仕様は次の通り。

利点
 MDは媒体がディスクであるため、テープのように絡んだり伸びたり磨耗したりせず、繰り返し使っても音質が劣化しないという特徴を持っていた。
 また、ディスクの利点として頭出しが高速で、テープより利便性が高かったことから普及した。

録音時間
 まず登場したものは、60分と74分のMDである。
 
 74分MDの容量は140Mバイトである。ATRAC圧縮で情報量を約1/5に圧縮し、CDと同等の最大74分間のステレオ録音を可能とした。
 後に最大80分までの録音が可能な177Mバイトの媒体も登場している。
 

接続方法
 光ケーブルによるディジタル録音にも対応している。
 サンプリング周波数44.1kHzを合わせれば、CD/LDプレイヤーやDATの光出力端子と接続が可能となっている。
 これを意識して、光入力にシンクロ(同期)して録音を行なう機能を持ったMDレコーダーも多かった。
 但し、SCMSと呼ばれるコピーガード規格があり、ディジタル同士のダビングは著作権保護のため制限されている。

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