CoffeeScript
読み:こーひーすくりぷと
外語:CoffeeScript

 Jeremy Ashkenasが開発した、JavaScriptベースのスクリプト言語altJSの一つ。
目次

情報

由来
 Haskell、PerlPythonなどから影響を受けた構文糖を採用し、簡潔な記述を可能とするスクリプト言語として作られた。
 JavaScriptの派生言語として扱われているが、実際には、JavaScriptとは似ても似つかない、超個性的な言語である。しかしこれが、コンパイラーによってJavaScriptに変換できる。
 JavaScriptの作者ブレンダン・アイクも、将来のJavaScriptへの影響を示唆するなど、様々な分野に多くの影響を与えた。

特徴
 一時期、僅かに流行し、Rubyコミュニティに好評を博した結果Ruby on RailsでもCoffeeScriptに対応した。
 しかし総じて見ればこの言語は人気がない。というよりむしろ嫌いな言語の上位に挙がる代物である。
 altJSであればTypeScriptの方が人気が高い。そもそもaltJSが産まれた背景には「型が無い」という問題点のほかに「JavaScriptにclassがないから」が大きな理由の一つであったが、ECMAScript 2015(いわゆるES6)以降ではJavaScriptは変貌し、class構文のほか、ジェネレーター、テンプレートリテラル、モジュールベース、async/awaitなどなど様々なモダンな機能が追加され、そのうち一部はCoffeeScriptにもある機能が導入された。
 かくして、CoffeeScriptはその役目を終えた(=オワコン)と判断するプログラマーも多いようである。

仕様

簡潔な構文
 プログラミング言語というものは、予約語と称して、長い単語を何度も入力させる傾向にある。
 CoffeeScriptは、このようなよく使う予約語を簡素な記号に置き換えた。
 例えば、公式サイトに掲示されている例として、次のようなものがある。
square = (x) -> x * x
 コンパイルすると、次のようなJavaScriptが得られる。
square = function(x) {
  return x * x;
};
 これと似たような記法はECMAScript 2015 (ES6)からアロー関数として導入された。

構造化
 JavaScriptのような{ }は使用しない。PythonやHaskellのようにインデントで構造を表現することができる。
 例えば次のように書く。
math =
    root:   Math.sqrt
    square: square
    cube:   (x) -> x * square x
 コンパイルすると、次のようなJavaScriptが得られる。
math = {
  root: Math.sqrt,
  square: square,
  cube: function(x) {
    return x * square(x);
  }
};

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