レジストリ |
辞書:電算用語の基礎知識 計算機OS機能編 (TCOS) |
読み:レジストリ |
外語:registry |
品詞:名詞 |
Microsoft Windowsがオペレーティングシステム(OS)として持っている、設定を保存するためのデータベース。Windows 7でも音引きを付けず「レジストリ」とされている。
|
概要 |
レジストリには、ユーザーの情報や、OSやプログラムの動作に必要な情報が格納されている。
ルートには、HKEY_CLASSES_ROOT、HKEY_CURRENT_USER、HKEY_LOCAL_MACHINE、HKEY_USERS、HKEY_CURRENT_CONFIG、の五種類のキーが存在する。
特徴 |
階層構造 |
レジストリは階層構造となっており、レジストリ エディターでは左ペインにツリーとして階層構造が表示される。
ファイルシステムなら「フォルダー」に相当するものが「キー」、ファイルに相当するものが「レジストリエントリ」と呼ばれる。
レジストリエントリ |
全てのキーには、既定のレジストリエントリが一つ存在する。レジストリ エディターでは「(規定)」と表示される。
各キーには一つ以上の文字列または数値を格納できるレジストリエントリを格納できるほか、キーの下に更にキー(サブキー)を作ることができ、これによってレジストリは階層構造となる。
データ型 |
レジストリエントリで使用できるデータ型は次のとおりである。
REG_BINARY | バイナリ値 | 0バイト以上の任意のバイナリ |
REG_DWORD | DWORD(32 ビット)値 | 32ビットの数値 (REG_DWORD_LITTLE_ENDIAN または REG_DWORD_BIG_ENDIAN) |
REG_DWORD_LITTLE_ENDIAN | 32ビットの数値 (リトルエンディアン) | |
REG_DWORD_BIG_ENDIAN | 32ビットの数値 (ビッグエンディアン) | |
REG_EXPAND_SZ | 展開可能な文字列値 | 環境変数の展開前の表記 |
REG_LINK | (内部用) | |
REG_MULTI_SZ | 複数行文字列値 | 複数行に対応するNUL末端の文字列値 |
REG_NONE | 未定義の型 (内部用) | |
REG_QWORD | QWORD(64 ビット)値 | 64ビットの数値 (REG_QWORD_LITTLE_ENDIAN |
REG_QWORD_LITTLE_ENDIAN | 64ビットの数値 (リトルエンディアン) | |
REG_RESOURCE_LIST | デバイスドライバーのリソースリスト (内部用) | |
REG_SZ | 文字列値 | NUL末端の文字列値 |
REG_QWORD_BIG_ENDIANはWindows 8.1までで存在しないが、将来に登場する可能性はゼロではない。
技術 |
ルートの意味 |
全ユーザーの情報
現在ログイン中のユーザーの情報で、HKEY_USERSのサブキー
コンピューター固有の情報の格納場所
エクスプローラーからファイルを開く際に起動するプログラムの情報を格納する場所
このキー固有の情報のほかに、以下の情報がマージされて表示される。
システム起動時に使用する、ハードウェア プロファイル情報が格納される場所
ファイルのありか |
実際のファイル自体は、次のとおり。
\Windows\System フォルダー内の user.dat、system.dat
\Windows\System フォルダー内の classes.dat、user.dat、system.dat
\WinNT\System32\Config フォルダー内
\Windows\System32\config フォルダー内
ただし、このファイル自体は、アプリケーションからは操作しない。また、この内容を破壊しないよう、Windowsを使用する場合は注意する必要がある。
レジストリの参照/更新は、Windows自体が用意したAPIを使用する。
影響 |
UNIXの世界では、Windowsでいうところの.INIファイル相当を各アプリケーションごとに持つのが当たり前である。
しかしWindowsのこのレジストリの影響は大きく、UNIXシステムにも輸入されている。例えば、UNIX用の統合デスクトップ環境GNOMEは、システムとしてレジストリのような機構を持っている。
リンク |
通信用語の基礎知識検索システム WDIC Explorer Ver 7.04a (27-May-2022) Search System : Copyright © Mirai corporation Dictionary : Copyright © WDIC Creators club |