プラグアンドプレイ
読み:プラグアンドプレイ
外語:PnP: Plug and Play
差し込む(プラグ)と、全自動で設定が行なわれ、すぐに使える(プレイ)ようになる機構のこと。略して「PnP」。
概要
ハードウェア(一般には周辺機器)を電子計算機に接続すると、ハードウェアが必要とするリソース(IRQ、I/Oポート、DMAなど)が自動的に設定される機構をいう。
これにより、ユーザーは何もしなくてもハードウェアが利用できる。
Microsoft Windowsで本格的に導入され、その後家電用など様々なネットワーク規格で導入されている。
特徴
前史
昔の電子計算機とハードウェアは、全て利用者が手動で設定する必要があった。
ユーザーは、そのハードウェアが利用する割り込み番号やI/Oポートを把握し、それに従って双方の設定を適切にする必要があった。
また、その設定方法はDIPスイッチやジャンパースイッチの操作を必要とした。場合によってはBIOSの設定を変更する必要もあった。
このため、仕組みに詳しい人でないと、ハードウェアを満足に取り扱うことが出来ず、熟練者であっても設定に失敗することは多かった。更に、万一リソースの競合などが発生した場合はハードウェアを一つずつ取り外しての原因究明などが必要となった。
解決
そこで、電子計算機とハードウェアが利用するリソースを一元管理することで、自動的に割り込み番号やI/Oポートの割り当てが行なわれるようにする機構が発案された。
これにより、ユーザーはデバイスドライバーのインストールなどの軽作業のみでハードウェアが利用可能となった。これはWindows 95における目玉機能の一つであった。
ただし、Windows 95の時代においてはまだプラグアンドプレイ非対応のハードウェアが多かったので、競合が発生するなど数々の混乱が見られた。そのため、Plug and Pray(差し込んで祈る)等と揶揄されたこともある。これが解決に向かうのは次世代のWindows 98およびWindows 2000の時代になってからであった。
役割分担
リソースを一元管理する機能はオペレーティングシステム(OS)に実装される。
従って、プラグアンドプレイを実現するには、ハードウェア、OS、デバイスドライバー、また時にはBIOSが、それぞれ連携してリソースの情報を交換しなければならない。
- BIOSは電子計算機が利用可能なリソースを把握し、ハードウェアに適切に割り当てる
- ハードウェアはOSに自身の情報を通知する
- OSはデバイスドライバーに対し利用すべきリソースの情報を通知する
余談
現在では周辺機器がプラグアンドプレイであるのが当たり前となった。
このため、プラグアンドプレイという言葉自体が死語になっている感もある。
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