BIOS
読み:バイオス
外語:BIOS: Basic Input/Output System
電子計算機に搭載されたソフトウェアのうちで、ハードウェアに最も近い部分を扱うもの。ファームウェアの一つ。直訳すると「基本入出力システム」。
概要
オペレーティングシステム(OS)とハードウェアの中間に入り、ハードウェアの制御などの基本処理を行なうためのソフトウェアをまとめたものである。
元々はCP/Mの用語として使われた。後に普及し、様々な場面で使われるようになった。BIOSの語源は、ギリシャ語のβ〓οσ(b〓os、命)であるとされている。
特徴
用途
BIOSには、いくつかの目的がある。
- ハードウェアの抽象化
- ハードウェアの制御の共通化
- リソース管理の一元化
古い時代のOSでは、アプリケーションソフトウェアから直接ハードウェアを扱うことができた。
この時代でも、パーソナルコンピューター(PC)にBIOSが用意されており、BIOSを使えば比較的簡単にハードウェアを操作でき、かつハードウェアの直接操作を避けることができた。
ソフトウェアとハードウェアとの間に緩衝を設けることで、ハードウェアに変更が加えられた場合でも、BIOS側でその変更に対応させることが可能だった。
過去
かつては、BIOSはあっても使われないこともあった。
画面の描画などは「速度が遅い」等の理由でハードウェアを直接制御する例が多かった。
現状
BIOSは、ROMとしてマザーボードに搭載されることが多い。
また、計算機が起動した後にハードウェアの検出や初期化、OSの起動などを行なうブートローダー(IPL)としての機能が必要になる。これはBIOSとは異なるソフトウェアではあるが、同じROMに格納されるため、この機能を含めてBIOSということもある。誤用なのか広義と解釈して良いのかは定かでない。
近代的なOSでは、同様の機能をOSが持つようになったため、BIOSは馴染みが薄くなった。これは、様々な事情が存在する。
- BIOSの設計が古すぎて最新の環境に合わない
- 機能が乏しくて実用にならない
- マルチタスク環境で利用できない(リエントランスになっていない)
OS自体がリソースを直接管理したいというOS開発側の考えもあって、今ではBIOSの機能の殆どはOSが独自に持っている。それでも、IPLとしての機能は今も必要不可欠である。
再検索