SH-4
読み:エスエイチフォー
外語:SH-4
かつて日立製作所の半導体部門(現ルネサス)の開発した組み込み用32ビットRISCマイクロプロセッサーコアの名で、SuperHシリーズの一つ。
概要
マイクロプロセッサーコアの処理性能は200MHz動作で360MIPS(Dhrystone)、1.4GFLOPSである。
なお、SH-4というのはあくまでもマイクロプロセッサーコアの名であり、SH-4という製品はない。様々な周辺回路を実装しパッケージ化したものが実際の製品である。名称は二通りあり、SH7xxxというのがグループ名で、この中で仕様に応じてHD64x7xxxという型名が付けられ、製品として販売されている。
現在入手可能なものに、次のようなものがある。
- SH7750シリーズ
- SH7750S (200MHz)
- SH7750R (240MHz)
- SH7751 (167MHz)
- SH7751R (240MHz)
- SH7760 (200MHz)
Microsoft Windows CEでもサポートされており、ペルソナ600やSEGAのゲーム専用機ドリームキャスト等で採用されている。
関連するシリーズは次のとおり。
特徴
仕様
- 32ビット汎用レジスター (16本、およびシャドウレジスター8本)
- 32ビット乗算器
- 32×32→64の乗算
- 32×32+64→64の積和演算
- 16ビットタイマー
- ADコンバーター (10ビット×8チャンネル)
- DAコンバーター (8ビット×2チャンネル)
- DMAコントローラー
- I/Oポート (8ビット×12本)
- シリアルコミュニケーションインターフェイス
- 割り込みコントローラー(INTC)
- ウォッチドッグタイマー (WDT)
- ユーザーブレークコントローラー(UBC)
- バスステートコントローラー(BSC) (ROM/SRAM/DRAM直結可能)
- リアルタイムクロック(RTC)
基本的なアーキテクチャー
SH-4は、SH-1と同様に32ビットの汎用レジスターが16本あり、16ビット固定長の命令セットを使うことでコード効率を高めている。
アーキテクチャーは2ウエイのスーパースケーラーで、浮動小数点演算器(FPU)とメモリー管理ユニット(MMU)が標準装備されている。
FPUが標準装備となったため、SH-3に対し浮動小数点命令23種を加え、91種の命令を搭載している。
128ビットグラフィックスエンジンが内蔵されており、3次元グラフィックスで多用されるマトリックス演算機能が搭載されたことで、4×4行列を使ったマトリックス演算が7プロセッサーサイクルで処理可能となる。
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