M82 X-1
読み:えむはちじゅうに-えっくすわん
外語:M82 X-1

 M82にある超高光度X線源の一つ。ブラックホールがその正体であると考えられている。「M82 ULX-1」とも。
目次

概要
 M82 X-1はM82の中心付近にある。しかし銀河核超大質量ブラックホールとは別で、M82銀河核から約600光年離れた場所にある。
 このX線源は、太陽質量の460倍程度と見込まれる中間質量ブラックホールと推定されている。

情報

基本情報

主なカタログ番号

特徴

連星
 M82 X-1は非常に強いX線を発しているが、62日周期で変化している。周期的に変化していることから、ブラックホールの周りを何かが回転していて、これがガスの供給源となってM82 X-1が明るく輝いているのだろうと予想できる。
 では何が回っているか、であるが、この伴星が通常の恒星だと仮定すると、観測されるような明るさで輝くだけのガスを供給できない。従ってこの可能性は低い。
 また62日という長い公転周期から、伴星の密度が非常に低いということが示唆される。ここから、この伴星は主系列段階を終えて大きく膨らんだ超巨星であると考えられる。

発生メカニズム
 いくつかの仮説によると、短期間のうちに次々と恒星が合体すると、太陽の1000倍程度の質量を持った中間質量ブラックホールが誕生するとしている。
 M82 X-1の周辺には、半径100光年の範囲に恒星が100万個程度集まる高密度の星団が存在するため、このような合体が起こるには充分な環境が整っている。M82 X-1は、このような星団から生まれたのではないかと考えられている。

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