HOPE-X
読み:ホープ-エックス
外語:HOPE-X: H-II Orbiting Plane-Experimental
宇宙往還技術試験機。国産スペースシャトル計画の名。H-IIロケット8号機(H-II・8F)の打ち上げ失敗によって一時計画が凍結されたが、H-IIAロケットの成功と国際宇宙ステーション(ISS)への物資補給の必要性から、再び検討が始まった。
スペースシャトルなどのような、再使用型宇宙輸送システムを実現させるための主要な技術開発を目的とした試験機である。これはOREX→HYFLEX→HOPE-X→HOPEと想定されている計画のうちの一つとして設計と関連技術の研究開発が進められていて、その実証試験として2002〜2003(平成14〜15)年に高速飛行実証(HSFD)が行なわれている。
いずれH-IIAロケットの第一段で打ち上げられる予定である。つまり、HOPE-X自体はロケットの先端に取りつけて打ち上げられることになり、ロケットを腹に抱えて打ち上げるアメリカのスペースシャトルとはコンセプトが大きく違っている。
ロケットと分離後はHOPE-X自身の軌道変換システム(OMS)エンジンで加速し、遠地点高度約200km、近地点高度約120kmの楕円軌道に投入される。軌道を約1周回した後は、再びOMSによって軌道を離脱して大気圏へ再突入する。その後は小型の噴射装置である姿勢制御ガスジェットRCSなどにより通常の飛行機と同様に飛行して着陸場に着陸するまでの工程を自動で行なう。
機体はアルミ合金主体で、全長約16m、全幅約10m、重量約10トン。
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