HIV-2
読み:エイチアイヴィートゥー
外語:HIV-2: Human Immunodeficiency Virus-2

 ヒト免疫不全ウイルス-2。
目次

概要
 後天性免疫不全症候群ことAIDS(エイズ)を引き起こすHIVのうち、二番目に発見されたもの。
 HIV-1との構造上の違いは、エンベロープの糖蛋白で、gagやpolに対する抗体は一般的に交差反応する。

特徴

発生
 HIV-2も、HIV-1と同様にサルのエイズウイルス(SIV)がヒトに感染し、発生したとする。
 研究によると、スーティーマンガベイ(Sooty mangabey)という猿のサル免疫不全ウイルス(SIV)のSIVsmに感染したスーティーマンガベイを人間が獲って食べたり接触したりすることで人間に感染し、やがてHIV-2が誕生したと考えられている。

発生と流行
 HIV-2は、CD4数の減少や日和見感染など、HIV-1と同様の症状を引き起こす。しかしHIV-1よりは進行が遅く、また性交感染や母子感染の率は低いとされる。そのためHIV-2感染には地域性があり、その殆どは西アフリカ地域である。日本ではまだ数例しか報告されていない。
 HIV-2が初めて報告されたのは1986(昭和61)年の初めで、臨床的にはエイズながら、血中からHIV-1が検出されなかったポルトガル在住の西アフリカ人から同定された。しかし実際にはそれ以前から存在していたと考えられている。

サブタイプ
 HIV-1と同様に、HIV-2もサブタイプに分けられており、A〜Gの7種類がある。
 また、既知の種類は少ないもののHIV-1と同様に組換え型流行株(CRFs: Circulating Recombinant Forms)の存在が確認されている。

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