太陽風
読み:たいようふう
外語:Solar Wind

 太陽から放出される超音速の高エネルギープラズマ流のこと。この太陽風の影響が及ぶ範囲をヘリオスフィア(太陽圏)といい、その境目を末端衝撃波面という。
目次

オーロラ
 高い放射性を持つプラズマは生物にとって大変危険なものであるが、地球などでは惑星の周囲に存在する磁場により遮られ、地表へは届かない。これにより地球の生物は危険な太陽風の影響を直接受けずに済んでいる。
 極地方で見られるオーロラも、太陽風と磁気圏の影響による現象の一つである。

発見
 太陽風の存在は1951(昭和26)年にBiermannにより予言された。これは彗星の尾が太陽光の放射圧力以外の何らかの力を受けていることから予測されたものである。
 さらにその後1958(昭和33)年にはParkerによって太陽から吹き出している流れの存在を理論的に予言した。
 これを実際に確かめたのは1962(昭和37)年に打ち上げられた金星探査機マリナー2号である。

成分
 太陽風の主成分はH+(プロトン[陽子])である。次いでHe2+(α粒子)が多いが、H+ 1に対するHe2+の密度比は約0.05と、圧倒的にH+の方が多い。
 その他He+、O6+、C3+等のイオンが含まれていることが科学衛星などによる研究で確認されている。

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