変異型クロイツフェルト・ヤコブ病
読み:へんいがた-クロイツフェルト-ヤコブびょう
外語:vCJD: variant Creutzfeldt-Jakob disease
プリオン病と呼ばれるプリオンを病原とする疾病のうちの、感染性プリオン病の一つ。
通常のクロイツフェルト・ヤコブ病(以下、孤発性CJD)と同様に、人間の脳がスポンジ状になる神経系の難病である。
病因
これは、感染性プリオン病ということからも明らかなように、外来からの感染によるものである。特に疑われているのが、牛海綿状脳症(BSE)との関係である。
これは1996(平成8)年に英国で発見されて以降、牛海綿状脳症(BSE)が多発したヨーロッパ諸国で多数報告されたことによるためである。現時点ではBSEとvCJDの因果関係は証明されていないものの、しかし他に確度の高い選択肢が無いため、これが最も妥当だとされている。
特徴
孤発性CJDとの違いとしては、英国のCJD諮問委員会により、次のような条件があげられている。
- 若年でも発症する
- 発症後、死亡するまでが比較的長い(平均して1年半程度)
- 孤発性CJDに見られるPSD(周期性同期性放電)が見られない
- 脳の病変部(スポンジ状部位)に広範に異常プリオン蛋白が沈着している
上記条件により生前にも孤発性CJDとvCJDの区別は可能だが、死後に脳を解剖して病変部を確認することにより、最終的に確定される。
なお、現時点において治療法はない。
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