全球凍結
読み:ぜんきゅうとうけつ
外語:Snowball Earth
地球が、赤道付近まで含めて全表面が氷で覆われた状態のこと。スノーボールアース。
概要
地球はこれまで幾度となく氷河期が存在したが、地球全体が氷に覆われるという激しい氷河期があったとする仮説があり、これを全球凍結という。
全球凍結は少なくとも過去に3回発生しており、それらは全て先カンブリア紀の原生代である。
特徴
沿革
3度の全球凍結とそれに伴う大量絶滅を経験するが、その直後に生物の進化も生じている。
- 約22億2000万年前: 1回目の全球凍結、ヒューロニアン氷河時代(約24億5000万年前〜約22億年前)
- 約22億年前: 直後に真核生物の進化
- 約7億年前: 2回目の全球凍結、スターチアン氷河時代
- 約6億5000万年前: 3回目の全球凍結、マリノアン氷河時代
- 約6億2000万年〜5億4200万年前: エディアカラ生物群
それぞれの全球凍結の期間は数百万年程度だと考えられている。
原因
生物進化にともない、海中から大気中に出た生物は、大気中の二酸化炭素やメタンといった温室効果ガスを消費し、代わりに窒素と酸素を大気の主要成分にするという大きな環境変化をもたらした。
これによって温室効果が薄れ、気温の急激な減少をもたらし、氷河時代を招いて全球凍結に至ったと考えられている。
しかし、火山活動などで二酸化炭素などの温室効果ガスが再び放出されると、徐々に気温が高まってゆき、やがて再び温暖な環境に戻るとされている。これがスノーボールアース仮説である。
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