ピロロキノリンキノン
読み:ピロロキノリンキノン
外語:PQQ: pyrroloquinoline quinone

 ビタミン様作用物質の一。ビタミンB群に属する。略称PQQ。
 1979(昭和54)年にニコチンアミド(ピリジンヌクレオチド)とフラビンに次ぐ3番目の酸化還元補酵素として細菌から見つかった。マウス実験では、欠乏すると生殖機能の低下、皮膚状態の悪化などが起こることから、ビタミンではないかと考えられてはいたが、生体内での機能が長く解明されずビタミンとして認識されていなかった。
 2003(平成15)年4月、理化学研究所のマウス実験では、PQQは体内で過剰になったアミノ酸のリジンを分解する酵素を活性化する働きがあり、PQQが欠乏すると酵素が働かなくなることを発見した。すなわちPQQはビタミンだったのである。
 この酵素の遺伝子はヒトを含む哺乳類全般が持っているため、PQQ不足はヒトの健康にも悪影響があると考えられている。但しヒトにおけるPQQ不足のデータは現状全く得られていない。
 PQQはピーマン納豆などに含まれている。人体への所要量は不明だが、極端な偏食をしない限りは不足することはないと考えられている。

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