パワーコンディショナー
読み:パワーコンディショナー
外語:power conditioner
太陽光発電や燃料電池などで発電された電気を、家庭等で利用できるように変換する機器。略して「パワコン」。
概要
太陽光発電や燃料電池から得られる電力は「直流」だが、これを「交流」(例えばAC100V)に変換することで、通常の家電が利用できるようにする。
直流/交流の差、電圧の差などを埋める働きをする、変換器である。
また、発電機の異常や故障などにより、一般商用電力系統への影響が出ないようにするため、系統連系保護装置と呼ばれる機能が内蔵されている。
特徴
結線
発電機で得た電力は、家庭内で使うだけでなく、余剰分は電力会社に販売する(売電)ための電力の流れがある。また同じ電線で、発電量が足りない時は電力会社から従来どおりに電力を購入することも必要である。
この目的を達するため、パワーコンディショナーおよびその周辺は、かなり複雑である。
- 太陽光発電機
- パワーコンディショナー
- 太陽光発電用ブレーカー (3P2Eまたは3P3E)
- 分電盤
- 家庭内負荷用分岐ブレーカー (配線用遮断器(安全ブレーカー))
- 主電源漏電ブレーカー (基幹ブレーカー)
- 契約ブレーカー(アンペアブレーカー) (※使用する場合のみ)
- 売電用電力量計 (受給者側から見て、発電機→電力会社の電力系)
- 買電用電力量計 (受給者側から見て、電力会社→負荷の電力系、つまり普通の電力量計)
パワーコンディショナーからの接続は、配線用遮断器を経由して基幹ブレーカーの負荷側に繋ぐ方法と電源側に繋ぐ方法とがある。
基幹ブレーカーの負荷側に繋ぐ場合、3P3E型の中性線欠相保護付き逆接続可能型漏電遮断器を用いる必要がある。
重要注意点
パワーコンディショナーは、通常状態では電力会社の電気で動いている。従って、停電したときには太陽光発電が稼働していたとしても、パワーコンディショナーは止まる。
原子力発電所が壊れ、大規模な電力不足に陥った際、計画停電が行なわれた時にこれが問題化している。
この場合に電気を使いたい時には、「自立運転モード」で使用する必要がある。自立運転時は、パワーコンディショナーの自立運転専用コンセントに機器を接続することで、太陽電池モジュールで発電された電気を使用できる。概ね1500W程度まで使えるが、これは全電力を太陽電池のみに頼るもので非常に不安定であり、あくまで非常用である。
電力ロス
DC/AC変換で、概ね10%程度の電力ロスになっている。
そこで近年では、直流のまま電気を使う、直流家電が増えつつある。
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